フォトブックはこんな感じ

ホビージャパンの今月号でも一部紹介されてましたが、オラザク選手権の応募で作成したフォトブックを全ページ公開します。
サービスの紹介や、作り方のコツなどは「ガンプラのオススメHow to」にて近日記事をアップします。

応募作品「The GUNDAM」の記事はこちらから
>>ガンダムフルハッチオープン [The GUNDAM] 公開

↑全開の記事の反動で、今回は文字なし。淡々と行くよっ。

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ガンダムフルハッチオープン [The GUNDAM] 公開


いったん完成はしたものの、第22回全日本オラザク選手権に出品するので、公開はその結果発表号の発売まで待ってと、皆さんにお願いしたのが8月中旬のことでした。
そして3か月、本当にお待たせいたしました。1/60ガンダムフルハッチオープン「The GUNDAM」公開します。

*オラザク選手権の結果はこの記事末尾にて。

いまさらですが、今回の制作の起点は2つ、一つ目はこのホビージャパン別冊のHow to Build GUNDAM2の表紙の作例です。これは伝説ですよね。

フルハッチ

当時本屋で見つけたこの作例と表紙デザインの衝撃がその後の僕の人生を決定づけたような気がします。
もう一つはこのガンダム君に作れるか?の挑戦的なコピーでおなじみのガンダムセンチュリーで公開されたフルハッチオープンの画稿。
いうまでもなく、表紙のガンダムのもとになったのはセンチュリーの画稿ですが、2次元(センチュリーの画稿)⇒3次元(表紙の作例)の立体的な解釈や、モノクロ(センチュリーの画稿)⇒カラー(表紙の作例)の色彩的解釈も当時ショックを受けたものです。

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今回の制作は、一言でいうと、「ガンダムセンチュリーの画稿を起点とし、How to Build GUNDAM2の表紙の作例での強烈な体験を消化し、現代の技術とmat modeling serviceのアレンジをもって、一生懸命に作ったガンプラをオラザク選手権に応募することで、自分世代を(勝手に)代表して、かつて受けた衝撃をホビージャパン誌に報告し、あわよくば表紙となって、、、プロジェクト」(長い)です。
ではカラー版で完全公開です。

そうはいってもいつもの完成報告記事のように、仕事から帰って、リラックスしてほっとビールを飲んでるときにでも見てください。今回はいつもより記事長め文字多め(だいたい1万字くらい)ですが、そんなの飛ばしてざーっと画像を見るだけでも楽しい(僕ら世代にとっては懐かしい)感じになってると思います。

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、、と(自分の)ココロワシヅカミ系画像をまずはぶちかましますね。1/60と屋外あおりアングル画像は相性最高です。自然光には敵いませぬ。ホント暑かった夏の記念撮影的な。

で、ここからが本編、How to Build GUNDAM2アングル画像です。

DSC_0026のコピー

あらためてこの完成品の概要を紹介しますと、この完成品のベースとなったキットは旧キットの1/60ガンダムです。内部メカやビームライフルとシールドをPGガンダムから流用しています。
旧キットを使ったのには2つ理由があります。1つ目今回の制作の動機となったHow to Build GUNDAM2の表紙の作例が旧キットの1/60ガンダムの改修作品であり、旧キットを使わないとなぜか自分は泣けないということ、2つ目は旧キットの素性がよく、最近のRX-78のキットでは得ることができない格好良さがあることです。(特に、腰からつま先、かかとまでのラインは今のキットにはない美しさがあります)

なぜ旧キットじゃないと泣けないか>>


60ガンダムプロポーション検討-3矢印のコピー

■プロポーションの改修ポイント
現在、1/60のガンダムのキットはこの旧キットか、PGが候補に挙がるのですが、今回の制作では旧キット一択です。
旧キット1/60ガンダムには最近のあらゆるガンプラシリーズのガンダムにはないファーストガンダムで皆が持ったイメージが表現されているんです。
しかも少し手を入れるだけで今でも通じるレベルで格好良くなってしまうのだからたまりません(それに大きいし)
主に手を入れるのは首、胸、胴で、正直胸と胴は大手術ですが、腕は単純延長、あとは股関節と足首の角度を変えるだけです。特に脚は関節の角度変更以外ほぼキットのままでこのきれいなラインです。本当に。

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隠れポイントは手ですね。今回初めて手をフルスクラッチしました。Takuyaさんのロボマニを横において目(拡大)コピーです。
大きさといい、丸さといい、ディテールのなさ加減といい、泣かせるポイントになったよ、Takuyaさん。

ロボマニ Style-s>>

手のスクラッチといい、関節のタイミングの変更といい、補強といい、今回はエポパテを結構使いました。5箱くらい。
基本はウェーブの軽量エポパテを使いました(軽いは正義!)が、頭部の額(赤い部分)や、腰の連邦Vマークのみ繊細で強度がほしかったのでタミヤの速乾エポパテを使い分けました。
こうしてプロポーションに手を加えた結果、結構現代風、でもこれぞファースト世代ガンダム風、、になったかなと思います。(今回は足の開きも首のうつむき加減も抑えめにしましたよ。ちょっとだけ)

旧キットがどんだけ格好いいか

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■ディテールのバランス 疎の部分
一見、全体的にディテール過多に見えますが、ハッチを閉じれば(実際はハッチは開き状態で固定ですが)すごくシンプルなガンダムになるというバランスです。
フルハッチオープンの状況をわかりやすく見てもらうためには、ハッチ周辺とその他部分のディテールの粗密加減を大きめに設計するのが効果的との判断ですが、どうでしょうか?ハッチ周辺以外も同じように頑張ると全身ごちゃごちゃになってしまうと思うのです。よって、ディテールが入っていない部分は本当に何もない。シールド表面、ライフル、モモ側面、ふくらはぎ、肩、腕側面、頭部、などなど、ディテール加工を我慢しました。工作で足りなくても、のちにデカールで調整は効くのですが、逆に一度貼ったデカールも結構はがして間引いたりして、ハッチ部分に意識が行くように気を配りました。

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■ディテールのバランス 密の部分
一方、密の部分はハッチ周辺ですね。そのメカメカした部分は画像を見てほしいのですが、ハッチ内に内蔵されたメカ部分で気を付けたのは、「内部メカはすりきりいっぱい、はみ出し気味にセットする」です。こんなにメカを盛り上げたらハッチ閉じないよう、というくらい盛る。実際はハッチの厚み分、もう少し奥にメカがあるもんだと思うんですが、それだとちょっと貧相な印象になりがちです。メカとはいえ、これは筋肉や内からわき起こるエナジーだととらえて、外装すれすれまで、部分的になら外装レベルを超えてよし、なんならハッチをはみ出して伸びているアンテナなどは、はハッチを開いた後に展開されたんだ、などなど言い訳を挟みつつ、、。ハッチは固定なので何とでもなるといえばそうですが、結構効果はあったと思います。
そうそう、レーシングバイクのカウルの中にはぎっちりメカが詰まっていて、薄皮のカウルをとってもバイクのシルエットは変わらないってやつですね。
他にも、ハッチ内部にはパイピング、手すり、新規ヒンジディテール、アンテナ、レッドポイント、中ぶた、エッチングメッシュ、などの手法を集中投下しました

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■内部メカのポイントは
「内部メカはすりきりいっぱい、はみ出し気味」の話をしましたが、メカ自身は主にPGガンダムとハセガワのヘリコプターから流用しました。



これらキットには本当にお世話になりました。当然PGガンダムと今回のフルハッチは、同じガンダム同士で相性はいいのですが、ハセガワのパーツとは精度やリアリティーが違いすぎます。そこで、ハセガワのパーツを精度感の基準とし、PGガンダムのメカ部品の密度をあの手この手であげていきました。PGガンダムの肩のパーツをヘリウムコア部分に使ったりしてパーツの出自をごまかしつつ。そうそう、念のために購入した1/144ミレニアムファルコンは使用しませんでした。非常に精緻なパーツがそろっており、パイピングモールドなどはものすごいディテールですが、仮組してみると、逆にそこだけ解像度が上がってしまい精緻すぎるものになってしまったんです。今回は全体のバランス感を優先しました。

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■トラスやシイタケは禁じ手
内部メカのディテールですが、有名なディテール表現のトラスやシイタケは考案者にリスペクトしつつ、禁じ手として封印。なぜなら、基本How to Build GUNDAM2の表紙の作例の再現という大テーマの中、「ただの表紙作例のコピー」に落ち着いてしまわないように、どうすればmat modeling serviceっぽさを出していくかが最大の課題だったからです。これらのディテールを取り入れれば、現代風の表紙作例にはなると思いますが、mat modeling serviceっぽさは出せないでしょう。もう、小さな工夫を積み重ねてなんとなく「っぽさ」に到達するしかないと覚悟して、なんとか新しい表現を考えていきました。 最終的に「っぽさ」を出せたかどうかはいまだ自信なしですが、小さなアイデアの引き出しはかなり増えました。

しかし、、しかし、本音を言うと、何度トラスやシイタケに手が伸びたこ・と・か―。この2つはフルハッチと相性良すぎで困る、で、ハッチと違うところにちょっと使ったかも、、。

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■宇宙世紀なのでダンパーっぽいディテールは入れない
ハッチも今回の見せ場の一つ。キット表面から切り抜いた部分は結局ハッチとしては使用しませんでした。厚みや断面形状にこだわりたかったからです。
プラの肉厚はものすごく怖い存在で、1/144でも1/60でも一般部分の厚みはあまり変わりありません。よって、切り抜いたパーツや別部品のプラ肉厚が見えた時点で、そのスケールが1/144か1/100か1/60か感覚的にわかってしまうのです。新造すれば、厚みも断面形状も任意で作成できます。

>>基材を組み合わせた表現、宇宙世紀っぽいヒンジを100個作る方法

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ハッチを支えるヒンジは前述のとおりですが、今回はダンパーなどのディテールはあえて入れませんでした。ダンパーからは現代のテクノロジー(つまり未来のローテク)というかテクノロジ-の生活感(?)がひときわ感じられるのがその理由です。ひょっとしたら、この宇宙世紀では材料の革新によってハッチが非常に軽量にできているのかもしれない、ヒンジが強化されているのかもしれないというように、見たことのない未来のテクノロジーをダンパーを取ることで感じられないかなと、ちょっと安易だったかなと。

ハッチの開く向きですが、下腕のハッチの向きのみ、ガンダムセンチュリー画稿やHow to Build GUNDAM2作例と異なります。これは腰サイドアーマー部分の跳ね上げと干渉してしまうのでこのようにしました、、が全体的なメンテナンスハッチの開ける方向の統一感的にはこの方が良かったのかも、と思うことにします。

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■画稿や表紙作例をリスペクトし、あの「泣きのディテール」は必ず入れる
ふくらはぎのスリット、足のソールのスリット、肩やヒザの〇凹モールドなどなどセンチュリー画稿や表紙作例たらしめるディテールは入れようと決めていました。
そして劇中でア・バオ・ア・クーからの脱出で使われた重要なボタンも再現しました(これもハッチとしてカウント)運用を考慮して腰の左右につけました。
なんかほかにもそんな隠しスイッチがあったような気がしますが、気のせいかなー?別のロボットアニメかなー?コクピットへのクレーンの昇降スイッチが足首あたりにあったとか?

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■画稿や表紙作例をリスペクトする、が、一部解釈を変える
各部の河森氏独特のスリット表現はマイナスディテールの派生ととらえました
マイナスディテールは今回は多くのちょっと面白い表現ができたかと思いますので、ちょっと前に待ちきれずに紹介しました

>>1/60の表現(ディテール工作編)

各部の手すりはイラストでは結構な数が存在しますが、あえてオミットし、メカ内部に移動して活躍してもらいました。
これも興味のある方は上のリンクから

リスペクト系ディテールはこうやって作った>>簡単に精度の高いディテールを作る方法

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■ビームライフルやシールドはPGガンダムからの流用です
これも相当悩みましたが、旧キットの武器を大改造するか、PGを改修して使うか?結論は出てません(←でてるやろ!)
PGをそのまま使うと全体的なディテールのバランスがおかしくなってしまうので、それぞれの表面、裏面のディテールを相当削除しました。
そのうえで、今回のディテールマネジメントルールにのっとったディテールを追加しました。
他にもヘリウムコアユニットや、腰のサイドアーマーのハッチや胸のダクトのワクもPGガンダムの流用です。

この完成品を見てよく聞かれるのが、ヒジやヒザ、足首関節のマルイチモールド部分の中の処理。
底にエッチングのプレートを敷いて、その上にコトブキヤのディテールパーツを組み合わせたものです。
マルイチモールドの側面にはガンダムセンチュリー画稿にもHow to Build GUNDAM2作例にもスリットが入っているのですが、これはオミットしました。
何かここだけはイマイかアリイかの違うメカになっちゃいそうだったのと、ここにディテールに加えて密にすると密領域が拡がりすぎちゃう気がしたので、、。
(うそです。きれいに造形する自信がありませんでした。)

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■カラーリング
カラーリングも迷ったところです。今回のカラーを見た時にどう感じましたか?実はごく一部の友人にこの完成品を直に見てもらったのですが、みな「意外だった」との反応でした。個人的にはHow to Build GUNDAM2の表紙の作例ド・ストレートなのですが、みなあの作例のカラーリングをもっと濃いモノ、なんならリアルタイプガンダムと同一のものとしてとらえていたようです。つまりもう少し具体的に言うと「こんな淡いカラーだとは意外だった」というものでした。
構想としては、ロールアウトカラー(全身白いカラー)とHow to Build GUNDAM2の中間くらい、さらにRGとかで一般的になった、トーンを微妙に変えて塗分ける手法のイメージも想起させ、なおかつスターウオーズあたりのワンポイントカラーのリアルなイメージも借りることができれば、ウエザリングなしでもウエザリングしたヵのような存在感も出すことができるのではないだろうか、、というものでした(長い)
このスミ入れ以外ほとんどウエザリングしてない完成品でたまに、ウエザリングしたかのようなメカ臭のする表現ができることがたまにありますが、これはこういうことなの?

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そうそう、具体的なカラーですが白い部分は、基本的には最も濃い部分は胸の色で、クレオスのガルグレーのビン生。そこから白を段階的に加えて3段階のトーンを作成して塗っていきました。
頭部が最も淡いガルグレーで、頭側部のダクト先端やほほ当て先端がガイアのビン生の白なので、コントラストでその加減がわかるかと。つまり相当淡い感じです。
すねのグレーはクレオスのグレーバイオレットに最も淡いガルグレーを加えたもの、内部メカはグレーバイオレット、ライフルの基本色はクレオスの特色333、このように、今回もすでに公開している「いつも使っているカラー」しか使ってないです。ほんとにお気に入りです。(赤もそのままです)
ハッチの裏側はフチの一段下がった部分は表面と同じ色、2段目はガイアの白で統一して複合材構成感を強調しています。
ガルグレーなんか、これだけ大きなものを塗るんだからって、張りきって5本も買ったのに足りなかったもんなー。それより後はめ加工一切なしだったので、マスキングテープの消費量がものすごかったです。

いつも使っているカラーは>>

実はトリコロールにもしてみたかったんですが、、どっちがよかったかなー??画像処理での検討だとどっちもよかった、、。

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■仕上げ ツヤのコントロール
これくらい大きな完成品だと、表面の光沢加減がいつものように艶消し均一だとのっぺりした印象になってしまいがちです。
今回は旧キット特有の色気のある曲面を多用した造形を生かすために、頭部、脚部を中心に曲面部分は光沢高めの半光沢で、胸や腕などは艶消しで仕上げました。
統一感が無くなってしまうリスクはありますが、この大きさの作品だと、実物を見ても各部位単位でしか見ることができないので、違和感はないなという印象です。
一方曲面部分の半光沢の効果は絶大で、後頭部やふくらはぎなどは色気5割増しですよ。
塗装直前に行った八王子でのマシーネンクリーガー展の横山宏氏の作品にもろに影響を受けて、全身ツヤツヤにしようと思ったのですが、度胸がなくできませんでした。これが精一杯です。

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■仕上げ マーキング
主にハッチ周辺やメカ部分、ハッチ裏面などに集中的に施しました。これも粗密の演出の一つです。
特にハッチの裏側には黒ざぶとんの上に白デカールという2枚重ねの密度感のあるちょっと見ないマーキングをセットしました。加えて赤のマーキングもハッチ周辺に集中的に使用して、目立たせたい部分を目立たせることが少しできたのではないかと思います。
ハッチ周辺以外の部分は、白やグレーのマーキングを使っています。

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シールドのV Operationのロゴは自作です。貼った後にシールドの赤色でオーバーコートして見えるか見えないかくらいまでコントラストを落としました。(機密事項をこんなに大胆にマーキングしないだろう、でも貼りたかったということで)
一方で、右肩の黄色い矢印っぽいマーキングなど、これがないと!というものはきっちり抑えます
肩やヘリウムコア下(パンツの裾部分)、アンクルアーマーなどにストライプを追加しました。これはリアルタイプガンダムからの引用で、デカールではなく塗装仕上げです。シールドのマーキング同様、ベース色をオーバーコートして、もっとコントラストを落としてもよかったかも。

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■目の処理
最も長く悩んだのが頭部の目の部分です。1/60ではLEDなどで自発光が標準のようになっています。How to Build GUNDAM2表紙作例は記事中ではムギ球を仕込んで発光できるように加工していると記述されているのですが、光っている画像が1枚もない。
そんな状況なので、自発光させくっきり目を表現すると表紙作例のいい雰囲気を損ねかねないとも思ったんです。
これは僕の考えなんですが、高級なモノや高品質のものは自発光しないと思うのです。傍らの照明や、何かに照らされて輝くものだと。
例えば高級腕時計のアワマークや針など、非常に少ない光を拾って輝くよう計算されたダイヤカット処理が施されています。
高級レストランの店名は何かのライトに照らされ、そこにできた影とともに美しく店の品位や歴史を表現します。
その考えで今回は金属光沢シートでミラー処理をしました。撮影時の光でキラッと光り、角度によってその光り方を変化させていく表情は、狙い通りの質感や凄みの感じるものになった気がします。
その考えなら、コックピット内は光らせてもよかったのかも(結構作りこんだんですが、暗くて全然見えへん、、)。

■頭部メインカメラの処理
さすがにこのサイズだとホログラムシートを貼って終わりとはいかないので、内部にレンズを仕込んで、透明プラのカバーガラスでカバーしました。ザクの指を突っ込めば「パリン」と割れちゃうくらいの厚み感で。
そしてカバーガラスのオフセット量は浅めで、ハッチ内部のすりきりいっぱいのメカの関係にならいました。他にもスマホの液晶部分のようにカバーガラス外周に黒枠を付けるか?や他のハッチ同様開けるか?などの案はありましたが、技術不足で不採用(←これ多い)

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■金属光沢
バーニアや内部メカの一部にダークアイアンを塗装してメリハリをつけるのはいつもの通りですが
他にハッチ内部にもちらちら光るものがほしかったので、ハッチ内のパイピングを束ねるハーネスとして細切りのリアリスティックデカール(カッパー)をセットしました。RGガンダムに付属しているガンダムデカールです。今回金属の鏡面仕上げのディテールは前述の目とこの部分のみです。
一方で、そのハーネスをより目立たせるために、いつも使っている金属の極小部品は、金属質感をすべてソリッドな塗装で覆って使いました。

■バーニア
バーニアにも1/60ならではのディテールとして、バーニア1個につきステー(?)をバーニア表面に4か所と、パイピングを8本セットしました。あまり見えませんが、、。
ステーはハセガワのヘリコプターのどこかの部品から流用です(本当にこのキットには大助かり)

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■今回の主役はテム・レイ
ガンダム本体のそばにはフィギュアを置きたいところですが、もう僕の年になるとアムロに感情移入することは少々厳しいものがあり、むしろブライト、いっそテム・レイ!ということで、断然父親の仕事っぷりに興味がわいてしまうわけです。

その背景を想像してみました>>

このテム・レイのフィギュアは建築模型のフィギュアを改造したものです、が、白衣を着せて(そんなシーンはない?)髪をパテで盛って紫に塗ればそれっぽくならないかと期待しましたが、いかがでしょうか?実際はテム・レイどころかエンジニアにも見えず、IDカード下げたり白衣にラボマークをマーキングしたりじたばたしました。
また、小粒ながら今回の作品の主人公なので、もう一つ存在感がほしいところ。今回は前述のIDカードにセンサー風に小さくホログラムシートを貼り付けました。
これが、ちらちら光ってなかなか存在感をアピールしてくれます。そうそう、ガンダム本体の胸中央ハッチの中央部分にも1か所極小のホログラムシートをセンサーに見立ててセットしました。いや、特に意味はないです。

■ディスプレーベース
テム・レイとあわせるとすれば、その環境であるディスプレーベースにはラボ感がほしいということで、20mm厚の白いアクリル板を切り出したものをアクリル業者に注文して作成しました。
ラボはマクラーレンのようなイメージを目指しました。空調がバリバリ効いていて、油汚れは言うまでもなく、埃一つ落ちてないクリーンなラボです。
ラボ感も欲しかったのですが、作品本体が結構繊細なので、ベースは極力シンプルにして対比効果を狙ったゆえの選択でもあります。
また、How to Build GUNDAM2の表紙風の撮影をする際にも、ベースが白なので都合よしです
結構な重さと強度があり、運搬時はこのディスプレーベースを箱に固定すれば、全体も大体固定されますし、安心かなと。
そうそう、完成後に地震が来て壊れてしまうリスクをこの夏は妙に感じたので、ベースは完成後すぐに取り付けました。
ディスプレーベースの表面は光沢ですが、サイドは高番手のペーパーで磨いてしっとり艶消しにしています
本体との固定は足裏にセットしたプラのナットでがっちりです。

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■タイトルは「The GUNDAM」
すべてのガンダムの始祖(RX-78)であり、ガンプラの伝説作例であり、僕のスタート地点であり、オラザク選手権初のRX-78の大賞を志したたいそうな(←を踏んだ)タイトルです。
先述のディスプレーベースの天面と前面の2面にまたいでプリントしたタイトルシートをセットして完成となりました。
上から見たらテム・レイの「The GUNDAM」という作品、前から見たら全体は「mat modeling service」の作品という意味です。

*ディスプレーベースとタイトルシールの画像は後日アップします。

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これまでの製作途中で記事化していなかった内容を中心に書いてきましたがどうだったでしょうか?文字多すぎ?





、、と、ここまでは完成後に書き溜めていた記事で、ここからは11/25発売のホビージャパンのオラザク選手権の結果を聞いた後の追記部分です。




■後日談


実は、、この完成品が現在、今月号のホビージャパンの表紙になって書店に積まれているえらい状況です。
よって、記事最後になってしまいましたが、はじめてここを訪問していただいた方にあいさつをしたいです。
はじめまして、matと申します。こんな感じのmat modeling serviceというブログをやっています。これを機会に今後ともよろしくお願いいたします。
そして、いつもブログを見ていただいているみなさま、いつも温かく見守っていただきありがとうございます。
あらためて、昨年10月からお付き合いしてもらってきた、1/60ガンダムフルハッチオープンが、「The GUNDAM」という作品名でオラザク選手権で大賞をもらうことができました!

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ホビージャパン1月号の表紙がこんな感じ(右側ね)

ホビージャパン編集の方々がいろいろと汲んでくれたこの表紙デザイン!
そしてその差に愕然となるプロの写真のすごさ!

僕は発売当日は会社を半休して、昨年10月から1年を経て、ようやくたどり着いた本屋でこの表紙を見つけたとき、まず思ったのが「いつの雑誌やねんw!?」で、その後、うれしさと懐かしさとよくわからない感情で混乱しました。
それよりも、みなさんにウケるといいんですが、、どうだったでしょうか?。

制作中、既に存在するHow to Build GUNDAM2表紙作例のただのコピーを延々作って、今作る意味があるのか?作る価値があるのか?と自問し、もがき続けてきました、、という青臭い内容をホビージャパン1月号の受賞原稿で書きましたが、今回の結果と審査員のコメントを見て思ったんですが、意味も価値もあったような気がする、たぶん。

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以上!最高の結果にて「本気で作ってホビージャパン誌に報告し、表紙になって本屋でまた出会うプロジェクト(だったかな?)」”1/60ガンダムフルハッチオープン”、クローズ!(←どっち?)

そうそう、作品は例年通り、今日から1か月ほど新宿のヨドバシカメラ新宿西口店 ホビー館1Fで展示されるようなので、プラモを買うついでに見てください。(ということでTgTのみなさん、忘年会に持っていけなくてごめん。)

以上、さいごまで読んでくれてありがとね。

amazon 今月号から電子配信もするそうです(え?12/1から?) >>



ここまでの1/60ガンダムフルハッチオープン記事まとめ(完全版) >>



なぜフルハッチで見栄を張ったポージングなのか問題

完全版の公開の前に、書き漏らしてた部分は記事にしていこうと思います。
今回は「なぜフルハッチで見栄を張ったポージングなのか問題」

フルハッチ比較のコピー

フルハッチオープンはメンテナンスをしている状況を表現しているので、見栄を張ったような立ちポージングはおかしいのではないかと、
自分の中のややこしい部分が言ってるわけです。実際にTwitterなどでもそんな声を目にしたりもしました。
もっと直立状態で、ハンガーなどにおとなしく寄りかかってるべきなのではないのか、と。
大きく足を開けて、腕を横に張り出し、S字立ち気味で、こっちのほう見てるのは、はおかしいのではないか、と。
実際0089では有名なジムキャノンⅡの各部強制ハッチ開放的なシーンがあり、ジムキャノンⅡはハンガーラックにもたれかかってるように見えます。
ちょっとS字立ちっぽくも見えなくはないですが、少なくとも首をひねって目線をこっち方向にもってきていない。

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では、このフルハッチオープンガンダムの状況はどういうことなのか?そもそも、ガンダムセンチュリーの画稿は、How to Build GUNDAM2表紙の作例は、
いったいどういう状況なのか?

これ、ロールアウト直後の記念撮影をしている状況なのではないだろうか?(笑)
おそらく足元には開発関係者がそろっており、ガンダムをバックに一緒に記念撮影している状態なのではないかと。
ジオンとの戦力差をひっくり返すことができるかもしれない、希望を託されたMSのロールアウトは、現在の製造メーカーの新製品の出荷記念イベントの比ではない
高揚感とか何かがあったのではないかと想像してしまうわけです。
そんな時にハンガーによりかかったような安静中ポージングのMSにそんな希望が託せますかと!
がっつりハッチも開放してレーシングマシンのように中身もすげーぞ、見よ!と!
でも、ひょっとしたら(たぶん)違うかもしれない。How to Build GUNDAM2表紙の作例はとてもロールアウト直後には見えない。すんごい汚れてるしね。
How to Build GUNDAM2表紙を見て衝撃を受けてから数十年、当時は「かっこいい!」で済んだものが、今ではうんうん頭をひねってその状況を考察している。
でも、そこにこそ新しい切り口がある、今作る意味があるのだよ、きっと。
少なくともキレイ目で仕上げた今回の完成品はまだその論上にいるよね?ね?

さてさて、ここからさらに妄想ですが、その記念撮影会(笑)も終盤では、テム・レイとガンダムの気の利いたツーショットがあったのではないかと。
もう僕ぐらいの世代だと、ガンダムもアムロ目線で共感することなんてまず無理。ブライト目線、いや、テム・レイ目線(!)になってきます。
幼少期の息子(アムロ)とのコミュニケーションをおろそかにしていた部分は共感しかねますが、そのエンジニアとしての人生の集大成ともいえるガンダムの完成時には
彼にこそガンダムと一緒に写真に納まってもらい、皆から賞賛の拍手を受けてもらいたい。あ、拍手があるかどうかはその人の人望にもよるところ大なので、
実際どうだったかはわかりませんが。

そうそう、話を戻すと、そういうことで、フルハッチオープンの見栄張りポージング、目線がっつり、ぜんっぜんおかしくない。
さらに今回はmat modeling serviceの作風により、ウエザリングはほどほど仕様なので、この説にも納得性が上がるってもんだ!

そうすると、やっぱり1/60のテム・レイのフィギュア造らんとなー。
白衣、紫髪でそう見えんかなー。
How to Build GUNDAM2の小田氏によるジオング作例の足元のノーマルスーツジオン兵添えみたいなかっこいい完成品にならんかなー。

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で、作ってみました
市販のフィギュアの改造品です。スケールも若干大きめですが、大きめのほうが模型映えしますよね。
ハーフコート姿の男性のコートの裾を延長し、白衣風に。髪形もパテで変更し、IDカードを下げてラボ勤務感を出してみました。
首から下げてるIDカードには大きめのホログラムシートで、立体物としてのアピール度を少しあげました
紫の髪の毛くらいしかキャラクターの記号は拾えてませんが、全然気にならない。テム・レイ役の俳優のフィギュアくらいなおおらかな目で見ていただければ。
でもこのフィギュアからは「自分が開発したんだ」感は感じるぞ、いいわー。
そしてやっぱりフィギュアをメカの横に立たせると、メカの巨大さがぐっと強調されますね。
いいわー。

科学者画像_フルハッチ-01

この画像は以前Twitterであげた合成画像。こんな感じでチームもいいですよねー。より説得力も上がるなー。暗にオリジンのedより前から構想してたと言っております(←えー?)