2020/12/30
フルハッチオープンZZ、完成です。
MG 1/100 MGFAZZ Ver.ka改修フルハッチオープンZZ完成しました。■オラザク大賞受賞以降、2作目のフルハッチオープンの完成品です。
オラザクは1/60でしたが今回は1/100にチャレンジです。
MG FAZZ Ver.kaとMG ZZ Ver.kaのミキシングで制作しました。画像多めです、どうぞ!


■作品概要
作品の概要としては強化型のZZにフルハッチオープンの改修を加え、ハイパーメガカノンを付属させたものとなります。
MG FAZZ Ver.kaのキットだけでは惜しいことにバックパックがZZの仕様にはならないため、MG ZZ Ver.kaからパーツを流用しました。
ご存知の方も多いと思いますが、フルハッチオープンには元ネタがあります。
HGZZガンダム(30年前のキットでHGUCではない)の組み立て説明書に描かれたカトキ氏による画稿がそれ。

このカトキ氏の画稿が今回の元ネタです


ガンダムセンチュリーのフルハッチオープンガンダムの画稿のように、このフルハッチオープンZZの画稿も、制作意欲を掻き立てる対象でした。
今回、同じカトキ氏の手掛けるMG ZZ Ver.kaやFAZZのキット発売に大きく背中を押され、制作に至りました。
ベースにMG FAZZ Ver.kaを選んだ理由は結構あります。①腕がスリムで肘がいわゆる「ガワラ曲げ」ができること②変形の機構がオミットされてる部分があり、作りやすか
ったこと、③ランドセル以外は強化型のパーツがそろっていることと、④先端が太いビームライフルが付属している。⑤ハイパーメガカノンが付属しているデカールが格好いい
⑥あと成型色が格好いい。といったところです。
■プロポーションの改修について
腕がスリムに見えることについては、少しスリムすぎる感じがしたので、内側にプラ棒を貼って段差を付け、青い部品を角度をつけて取り付けるなど見た目ボリ
ュームアップを図っています。
あと、胸の青い部品ですが、数ミリ取付位置を前に出して、見た目ボリュームアップ。
あとは全身のハッチをオープンさせて、全身見た目ボリュームアップです。
さらにあちこちの先端にアンテナを付けて、ハイパーメガカノンにはパイピングを施して、
トータル、スリムなようで、全身突起が多く、迫力を感じる、見れば見るほど味わい深い、そんな模型を目指しました(←なにそれw?)


MG FAZZ Ver.kaにMG ZZ Ver.kaのバックパックを組み合わせたパチ組状態
スリムなプロポーションが格好いい


プロポーションの改修は前述の2箇所。ハッチをフルオープンさせるとゴツい印象になりますね


背面はなんというか、もはやトゲトゲの固まり?
■メインテーマのハッチについて
今回は全身で88箇所に穴をあけ、メカを詰め、ハッチを取りつけました(すでにあけられている穴を活用したり、メカは内部フレームを活かすなど例外もあります)
ちなみにフルハッチオープンガンダムは68か所でした。
穴の開け方はフルハッチオープンガンダムと同様、リューターで外装をざっくり切り抜き、きれいにフチを処理する方法で穴をあけます。
内部のメカは、バンダイの1/144ミレニアムファルコンから主にパーツを流用しました。フルハッチオープンガンダム用に購入したものですが、
1/60ではディテールが細かすぎて採用には至らなかったんですが、今回は1/100でよくなじみます。
メカは「これじゃハッチは閉まらないんじゃない?」ってくらい外装表面すれすれまで盛るのがポイントかと。
(つまりハッチは開閉しません。念のため。)
メカ部分には極小のホログラムシートや、ミラーフィニッシュシート(カッパー)などをバランスを考えながら貼っていきます。実物を見ると、角度によってちらちら光り、立ち止まって見ずにはいられないといいます。(ホント)
ヒンジ部分にもクランク断面の棒材を切ったものをそれっぽく取り付けて、メカ好きにはたまらない外観に仕上げていきます。
ハッチ部分ですが、外装を切り取った部品は使わずに、すべてプラ板を切り出したものを使っています。
ハッチ厚みをプラバンで調整したり、複数枚貼り合わせて、ハッチ縁の段差を表現したり、裏面のエンボス感を表現したり工夫しています。







ハッチじゃないけどバックパックのミサイルランチャーも展開します


左肩の大型ハッチはハイパーメガカノンと干渉するため、取り外し式になっています。
セメダインBBX(貼ってはがせる弾性粘着剤)を使っていますので取り外しが容易です

左右黄色いダクトの真下にハッチが2つづつ、
赤い部分のハッチの中にさらに小さいハッチがあるのです。

ハッチじゃないけど首後ろのメカ部分もポイントですよね。



右下のジュドー君とのスケール対比がすごいよ。


シールドは変形後は主翼にな理、このキットでは航空機っぽいディテールが凝縮されている箇所。
ハッチもそれっぽく、、


■ハイパーメガカノンについて
今回のZZのおまけの目玉がMG ZZ Ver.ka付属のハイパーメガカノンです。
ZZにハイパーメガカノンの組み合わせはあるようでなく。20年位前にMGZZを製作した時にもおまけでこの仕様にしましたところ、なかなかの好評だったので、今回も。
実際の試用はFAZZ以前(痛設定)ということで、試作品っぽさを表現できないかと、いくつか試しています。
まずは増設されたパイピング。ハイパーメガカノンにパイピングはウチのおなじみの意匠ですが、太いもの中くらいのものを織り交ぜて増しています。、、となればセンサー類もゴテゴテとりつけたいところ。メガカノン右側面に見どころを盛りました。
塗装もメガカノン後方に大ユニットがありますが、そこはメタリック仕上げを若干ムラっぽく仕上げて、つやを消すことで熱変色っぽさが出ないかと。
ハイパーメガカノンの取り外しはキットの構造を活かしたものになっています。





ハッチじゃないけどバックパックのミサイルランチャーも展開します



試作品っぽさを醸し出す(ハズの)ゴテゴテと増設されたセンサーとパイピング。


キットノーマルの意匠はこんな感じ。
■ダブルビームライフルについて
MG FAZZ Ver.kaとMG ZZ Ver.kaにはそれぞれ異なる仕様のビームライフルが付属していますので、ともに仕上げました。
MG FAZZ Ver.ka付属のものはディープストライカー同様、バレルが太いもので、リアル方向のグレー中心のカラースキームで、
MG ZZ Ver.ka付属のものはアニメ基調ですが、青部分はウチでよくやる青→白のグラデ仕様です。
共にキャノピーはスモークグレーを軽く吹きおもちゃっぽさを払拭、キャノピー正面にホログラムシートを貼ってアクセントとしています。
共にバレルは回転、角度軸を固定して、本体に持たせたときにピッとまっすぐに決まるようにしています。

このバレルが太いのがMG FAZZ Ver.ka付属のダブルビームライフル
これは右腕の側面にアダプターをかましてマウント可能です。
ということは、、


このように、この2種のライフルは右腕に同時にマウントすることができます。実物はえらい迫力です。


カラーリングの違いでキャラクターの違いが出せたかなと
■コアファイターについて
MG FAZZ Ver.kaにもMG ZZ Ver.kaにも2個づつコアファイターが付属しますので、僕は一気に4機ものコアファイター持ちに。
1機は変形機構オミットの戦闘機状態のディスプレーモデルとして、1機は同体内に収まる状態で、きっちり仕上げました。
胴体内のコアファイターは、完成後は上半身と下半身を分けることはできないというのになぜ仕上げる必要があるのかと、、(やり切ったと感じるため、かな?)
特にディスプレイモデルは、各インテーク縁の薄々処理、主翼の新造大型化、ノズル内部のディテール追加、コクピット内のシートベルトの追加(いるのか?)などなど、
カラーリングは2機で好みで変えてますが、ディスプレイモデルは設定から1色抜いたカラースキーム、同体内モデルは2色抜いたカラースキームで塗装しました。
キャノピーはスモークを軽くふいて、正面にホログラムシートでアクセントとしました。

コクピット前方にホログラムシートをセット


バーニア内部にディテール追加
主翼は大幅に大型化、各ダクト縁はうすうす化


コクピット展開。シートベルトは見えますか(要否は置いといて)

コクピット内臓用コアファイター(奥)のカラースキームは青部分をグレーに。
ディスプレイ用(手前)のカラーはフロントダクト(黄色)を白に変更。


この後上半身をセットして、このコアファイターとはお別れです。でも、いつも胸に(腹に)いるよ。
■ディスプレイスタンドと仕様について
今回はフルハッチオープンモデルということで、ハッチ部分などかなり繊細な個所が多く、以下のような仕様のディスプレイモデルとしました。
・腰、股間節、ひざ関節、足首関節は画像の状態で固定。その他部分は可動
・足裏にナットがセットされており、アクリルベース裏面からねじ固定。(ねじは取ることができます)
しっかり踏ん張った脚と腰のしっかり入ったポージングは何日もバランスを取りながら吟味を重ねて決定した自信のポージングです。
一方、首や腕や各アーマーの可動域は生きていますので、かなりの表情付けは可能です。
これで、運搬時や開梱時、各兵装の取り外しで破損のリスクが大幅に減少したと思います。
メリットはそれだけではなく、ハイパーメガカノンのような大型兵装を取り付けても、さらに右腕にツインビームライフルを2つ取り付けても、本体が傾くこともバランスが崩れて転倒することもないです。
コアファイターやジュドーの塗装済みフィギュアはフリーでレイアウトできます。フィギュアの足裏にはセメダインBBXを付けていますので、取り外しが可能です。
ディスプレースタンドですが、厚さ20mmの白アクリルで、タイトルシートを貼ったものです。
気が付かれた方は鋭い!オラザクに応募したフルハッチオープンガンダムと同じ仕様です。



正面からのショット。今回のタイトルは「The ZZ GUNDAM」

アクリルの表面はどこまでも平滑で光沢が最高。写り込みが美しいのです。
重みも心地よく、下半身の可動域の固定化とディスプレイベースへのネジ止め固定との相乗効果で、作品転倒のリスクも低減。

2019年オラザク大賞受賞のフルハッチオープンガンダム「The GUNDAM」との2ショット
白アクリルのディスプレイスタンド、フィギュア、黒いタイトル(あ、ZZのタイトルがまだ貼っていない、、)と連作感を出してみました。
*画像奥のフルハッチオープンガンダム「The GUNDAM」はオークションの対象ではありません(念のため)

■塗装について
赤、青、黄のレシピもいつも通り>>http://matmat825.blog69.fc2.com/blog-entry-826.html
、、ですが、白をガルグレー+白にしています。理由はポイントであるハッチ裏にピュアホワイトを使いたかったからですが、ZZって白い部分が緑っぽいスーパーライトグレーってイメージが強いんですよね。
■仕上げについて
赤いデカールは主にハッチに内に使っています。ハッチ裏をピュアホワイトに塗るのも、赤デカールで目立たせるのも、今回の主役であるハッチに目が行くように、、との考えです。
ハッチ内だけでなく、各部に極小のホログラムシートや、ミラーフィニッシュシート(カッパー)を貼っています。ハッチ内部同様実物を見ると、角度によってちらちら光り、立ち止まって見ずには(以下略)
各部のアンテナですが、先端には赤を置いています。蛍光の入った赤を玉のようにたっぷりとちっちゃく、目立つように。結構持った時にひっかけたりするので、自分自身にもよく見えるように。



この画像でみて欲しいのは、ビームサーベル先端と、肩アーマー先端のアンテナ。
1980年代後半のガンプラのディテールを引きずりまくっております

ハッチ内が見せ場なので、なるべく目立つマーキングや金属光沢部分は、ハッチ内かその周辺にアレンジ

バックパックのスタビ先端のアンテナも前述の通り。先端の赤いマーキングはお約束。
■制作過程
完成までの過程に興味のある方はこちらから
http://matmat825.blog69.fc2.com/blog-category-68.html

開口部分にメカを詰め込んだ状態
内部のメカは、バンダイの1/144ミレニアムファルコンから主にパーツを流用しました

さらにハッチをつけた状態

■屋外撮影
せっかくなので記念に屋外で撮影もしました
やはり自然光は偉大。

■最後に

今回のオークションの同梱物。(タイトル前の2部品はツインビームライフルを右腕側面に取り付けるアダプターとメガカノン装着時に干渉するために取り外された肩のハッチです。その前列は手や指パーツです)
アクリル製(白)ディスプレースタンドが付属します
撮影用のアクリルブロックや透明アーム、比較画像の同キット、1/60フルハッチオープンガンダムは付属しません(ごめんなさい)
それにしてもスゴイボリュームです。
梱包の様子はこちら(アイテムにより仕様を変える場合があります) >>ガンプラのオススメHow to「最近のパッキングについて」
夏休みにふと思いついて制作を開始し、結局年の暮れでの公開になりました。
ここまで長々とお付き合いしてもらって感謝です。
2021年もよろしくお願いいたします >> mat