アクセントの手段としての光沢


下の画像のWガンダムですがいつものつや消し仕上げの中で、肩の白部分のみ光沢仕上げにしています
今回はつや消しと光沢仕上げの仕上げわけについて、、。

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肩は光沢仕上げにしないといけないということではなく、アクセントの手段をいくつか持っておくと楽しいよという話です。
昔センチネル時代にモデグラでしきりに書かれていた「(部分の)白はグロスで」とか「コクピットは赤のグロスで」にインスパイアされつつなかなかできずにいつも全体をマットコートしていたのですが、画像のMGウイングの肩をてろってろの白にしてみると、大袈裟ですが「あたらしい表現を得たり!」の気分になり、製作のたびに光沢にできそうな箇所を探しております。(部分白や、コクピットのグロスはMGのいいなりのようで抵抗がありますが、効果はあると思います)
で、最近でいうとこのビルドバーニングGです。また肩?と仰られるかもしれませんが、小スケールでも効果は確認済みです。

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こんな感じで。
この、光沢とつや消しの仕上げわけは本業のデザインでも重要なテクです。
効果はやってみた人でないとわからないと思いますが、仕上がりに奥行きが生まれますよ
非常にオススメですが、失敗してもフラットコートを吹けば馴染みの仕上げになるので大丈夫。レッツチャレンジ!

研げるのはタガネだけじゃない


先日ご紹介したタガネ研磨ホルダーとダイヤモンドディスクのセットの続編です
前回のエントリーはこちらから>>タガネの切れ味を復活

TgT(>>ここね)に持って行って仲間に試してもらったところ大好評でして、ああ、持って行ってよかったなあと。
で、そこでわかったのですが、タガネ以外の刃物でも研磨ホルダーに通すことができればその他のノミのようなものでも研ぐことができるという、当たり前といえば当たり前のことがわかったのです。

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このようなノミでもホルダーに通せれば、そして刃の部分がしっかり研磨ディスクに接していることが確認できれば簡単に研げる!

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ウチのノミはタガネの他はこの2つしかないので全て研ぐことができました
ちなみに軸の太さは2つとも6mm径でした。
右のノミはゴムのグリップがある?はずらしてホルダーにセットすればいいじゃない。

自分で研ぐと道具に対する愛着がぐんぐんアップしていくのを感じ、実に豊かな気持ちになります。なんだろうなあ、これは。

興味のある方、本来の正しい使い方はこちらまで >>スジボリ堂

伏線の回収


さてさて夏休み企画の蛇足です。
数日前にエントリーしました、デカールの上からの段差消しねらいのクリアコートはどうなったか?

伏線の回収です。

デカールの段差を目立たなくするための一手間としてクリアコートをデカール周辺に数回吹き付けるといいよ、というノウハウを紹介しました
>>当時のエントリーはこちらから

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で、その後、フラットコートを吹いた状態がこれ↓。
完全ではないですが段差はほぼ目立たなくなっているというご報告です。
いやほんと、肉眼だとほんとわからない感じ(←必死)

DSC_0010のコピー

そしてその部品はこんな感じで組み上げられております。





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アップは近々、

ではエビーバ!。

夏休みっぽく今回は虫ピンのお話です


0.7mm、0.5mm径の虫ピンを使っています。何に使っているか?

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はい、0.7は関節軸の補強に主に重宝しています
ちょっと細いかもですが、真鍮やアルミより強い金属なので問題無し。太い軸には2本3本と植えればいいですし、ずれないように抵抗が欲しいときはニッパーで数回甘噛みして軸の表面をガタガタにすればすればオッケー。
穴に瞬着を流して甘噛みさせた虫ピンを入れると抜けないですし、頭は頭で外に出すとディテールになります

そして真鍮線とかより安いのも嬉しいポイントです。
このケースは20年前に購入して、3桁に届きそうな完成品を作って、息子が幼かった頃に息子のガンプラの関節軸を補強、修理しまくっても、まだこれだけ残ってる
今調べたけど100本入りで300円ちょいだ、、
長さが27mmで100本だから2.7mですよ!>> amazon

あ、そうそう、瞬間接着剤のノズルが詰まったときにも使ってます。
この長さがちょうどということと、頭があるのでノズルに押し込んでも中に入り込んだりしない。そのまま簡易的なキャップにもなる。

あとは瞬着を少量接着箇所につけるときのアプリケーターとしても使えます

オススメなのが、0.7mm径のドリルを常にチャックしてあるピンバイスを用意しておくこと。
注意はプラ用のニッパーで切ろうとすると一発アウトです。
切った断面は250番ぐらいのヤスリスティックでならせばいいかと

次は0.5mm径
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0.5mm径は下のようなディテールに使ってます
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これだけ細い線材は長い状態ではまっすぐを保った保存が難しいし、扱いが不便なので、このように切ってある方がいいと言えばいいかもですね。
頭がないけどこれが近いかもしれません >> amazon

で、今回またまた素材引き出しから発掘した0.3mm!すっかり忘れてましたが、これも大昔にカーモデル専門店で購入したものです
パッケージも、製品もすごく綺麗で使いたくない(←!)
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万能のような虫ピンですが、↓のようなくねくねさせた形状を作るなら真鍮線の方がやりやすいと思います。
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虫ピンはむしろ曲っちゃ困るようなアンテナとかに向いてるような気がします
そうはいっても0.5mmくらいだったらピンセットに挟んで曲げればどうにでもなると思いますよ。
そのときは一線級のピンセットは使わないこと。

細さとか、細かいけど頭の形とかいろんな種類があるので調べるとおもしろいよ
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左からHGUC F2ザクの足、0.7、0.5、0.3mm径の虫ピン

さあ、どうすか!

パイピングについての話

今日はパイピングに使ってる素材の話
実に模型らしい表現で模型が盛り上がります!

3種の素材を使い分けています

まずは一つ目、使用例を2つほど
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まだMGのフルアーマーユニコーンが発売されてなかった時に作ったもの。後ろのプロペラントタンクのつき方が華奢になりそうだったので、苦肉の策でパイピング。設定にはないのだけれど、これで強度が稼げたし、いいアクセントになったかと
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1/144に使うとこんな感じ。結構太めで主張しますね。
こちらはキットの腰の関節はオミットせざるを得ませんでした

上のような画像のパイピングは自遊自在という素材を使っています
これは針金が芯でビニール系の素材に皮膜されたの名前通り自由に曲げることができる素材です。15年前くらいに使えそうだと思って横浜のハンズで購入したのですが、使ったのは6年前のFMユニコーンって、、。
使ってるのは3.2mm径の白ですが、デカールやフラットコートなど問題なく処理できます
針金の芯材は結構丈夫なので上記のように強度をさりげなく稼ぐこともできます。
1/100メインで1/144も使い方次第でいけるかなといった感じ



2つめですが、モデラーズのフレックスロッド2mm径を使っています。
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こちらは芯が入っておらず、綺麗に曲げるのに治具をあてたりコツがいりますが、やすりがけして表面を整形することができます。
上の自遊自在よりも細いパイピングに使っています
こちらもデカールやオーバーコートが可能です。
1/144にぴったりですね
しかし、は!と、これまだ売ってるのか、と調べたのですが、ちょっと厳しそうです。ごめーん。
自遊自在には2mmがあるようなのでそれでもいいと思います



最後は上記の2つよりももっと細い画像のような部分は電気系に使うコードを使います。
僕は昔買った麦球(懐かしい、、)のコードを切って切って使っています
これもサフなど塗装が可能
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こんな感じで、非常に良いアクセントになります

で、これらの太さの違うコードは混ぜて使うとさらに模型が盛り上がりますよ
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最後に番外編として、僕の素材関係の引き出しに入っていたコードを、
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右のモデラーズは大昔、カーモデルを作ってた時に買ったものを忘れていて、すっかり忘却。で、近年ヨドバシで「あ、これ使えるかも、」と思って買ったものが左。
どちらもすっかり忘れていました。幸い色違いなので塗装する手間もなく、非常に細くていいアクセントになりそうです。発掘できてよかった。どこかで使おう



あと、糸はんだとかも使えそうだけど、金属+曲がりやすいので、塗装しない前提なら使えるかも。
そんな感じで色々試してみるとおもしろいよ。

ではー。

高精度なディテールが簡単に


もう、道具として完成されてて、すごく綺麗。
今日はデバイダーのお話です(ディバイダー?ディバイダ? どうでもいいか)

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デバイダーは簡単にディテールの精度が上がるツールなので強くお勧めしたい(大昔に「こじ開け」をはじめてHPで紹介したときもそんな気分でした。そのレベル。)

デバイダーというのは画像のようにコンパスの両端にニードルがついたもので、映画で船長や艦長なんかが、海図にあてて「敵は何時間後にこの海域に、、」なんて言いながらくりっくりっってやってるアレです。(←?)
これ実はディテールの左右の対称だしや、トレース、水平線のアタリに重宝します。

例えばガンダム系の胸の上のスジボリって目立つ部分なので、やった以上の効果はあるんですが、左右の対象がでてないと逆にすごく目立ってしまいます。そこでノギスで何ミリ、、って測りながら右につけたスジボリなどのディテールを左にトレース、、ってのもアリですが、これなら合わせてちょん、で距離を出して、そのまま先端のニードルで軽くあたりをつけることができます。それを数回繰り返せば胸の上に星座のようにポイントがトレースできますから、あとはポイントをタガネなりチゼルなり、デザインナイフなりで結べば出来上がり。

また、端面に沿わせてなぞれば、端面から任意の距離でオフセットされたラインを簡単に引くことができます
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で、その上にコンパスのようにして等間隔のあたりをつければ、等間隔にマイナスモールドを掘ることも容易になります
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赤いラインのように動かしてポイントを抑えていき、上下のポイントをタガネで結べば等間隔のマイナスモールドの出来上がり

上の画像は画像でもよくわかるように強めにあたりを取っていますが、実際はヤスリでひとこすりしたらなくなるくらいにしか傷(あたり)はつけません。ディテールとして生かす場合はいくらでも強くつけることができると思います。

、、という感じで、いままで計測による対称だし、オフセットラインのあたり、等間隔のあたりなどノギスでやっていたことが大体できちゃうし、ニードルのおかげでより小さい(けど確実な)あたりが取れ、あたりついでに強く引けばそのまま筋彫りにもなる(ニードルは研げば復活)ので、ノギスは本来の測る道具として使い、無理をさせなくても良くなりました

こっからは裏技ですが、実はラインチゼルの刃を先端につけることが出来るんです(ぼそ)
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このように端面からオフセットしたラインを任意の幅で、角度が固定できるのでかなりきわどい、かなり隣接した平行なラインをスジボルことができます

僕はこの使い方もよくするので、ディテール工作の時にはニードルのまま使えるものとチゼルに換装したものの2セット欲しいと思っています。
(でも全てのデバイダーにあうかどうかは不明なので、もし購入しようと思ってる方は要確認でお願いします)

僕のデバイダーは学生時代に製図の授業で購入したのをまだ持ってるというシロモノですが、それで十分。
当時は一回も使わなかったのに、今こんなに重宝してるなんて、、

そうそう、もし使ってみたいという方にためにひとつ、
軸付近にダイヤルの付いていないものがありますが、小さな力で角度がすぐに変わってしまうので、ダイヤル付きを強くオススメします。というか上のような使い方をするなら角度が固定できるダイヤル付きでないと無理。

このエントリーの最後に、ここ数日間連続でアップしているノウハウって、実は結構関連しています
段付きフレームはダンモ以外に上記のチゼル版のデバイダーでスジぼったり
レッドポイントは貼りたい箇所のサイズをデバイダーでトレースしてレッドポイントの長さを調節したり

そんな感じですが、ここまで書いて、大風呂敷広げたのに、皆すでに使ってるんじゃないかという気がしてきた、、(汗)。


【追記1】
そういえばブチ穴の3点も正三角形を描くようにあたりをつければ正確にとれるよ。

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【追記2】
こういうダイヤルの付いているものはスプリングコンパスと呼ぶそうです

 

解答編 PGストフリをどう撮るか?

PGストフリがなかなか塗装に進めない理由の一つに、どう撮影したらいいのかわからないから、、というのがあるんです。
完成させちゃうと破損が怖くて撮影環境の試行錯誤ができないので、、。(かといってもう一つパチ組むなんてきついでしょう、、)
今の撮影ブース(、、と呼ぶにはあまりに発泡スチロール、、)ではMGサイズの撮影が精一杯で、PGで、しかもドラグーン付きで、フルに展開すると、、ああ、、でかい、、。

ちなみにいつもの撮影環境はこんな感じ>>

これまで、今の撮影ブースをストレッチしたり、室内で補助光を工夫したりしてきましたが、そんなにいい感じに撮ることができませんでした。
で、前からちょっと試したかった撮影セットを今回試してみました
以下のPGストフリの画像は今回の撮影環境で撮影したもの
Twitterでこの画像をアップして、撮影環境はこのエントリーで解答する趣向でした。

DSC_0047.png
DSC_0055 (1)
・カメラ:NikonD40
・レンズ:Sigma MACRO 50mm F2.8 EX DG
 共にいつもの機材

どうでしょうか?なかなかいい感じに撮れてないでしょうか?
、、というところまでが昨日までのお話

で、解答ですが、
解答はこの↓画像で一目瞭然でしょう





IMG_2239.png

もう、僕も受け手の皆さまも夏休みで体力的、精神的な余裕がある今でないとちょっと耐えられないおバカな撮影環境ですよ。
keitaさんやTakuyaさん、ZIGGYさんはほとんど正解。みなさまも自然光を予想されており、さすが。

しかしその自然光ですが、光や背景のマネジメントをどうするかが実は難しい部分で、青空バックや影のコントラストがくっきり出てしまったりというのは、これまで撮ってきた画像とのイメージが違いすぎるので、どうしたらいいものかと、、。今回は白いテントの内張りを利用しました。こんな撮影にぴったりないいテントを持ってたんですね。

きっかけは過去の家族の写真を整理していると、いつもめんこい妻がこのテントの中ではよりめんこく(←使い方あってる?)撮れていることを発見し、これはガンプラの撮影でもいい感じに行くのでは?!と、。
おそらく床面以外白の布で囲われており、光が全方位から透けるのでテントの中では光がグルングルンと回っているからいい感じに撮れたのかと感じました。
そしてそれは普段の完成品の撮影でも目指すところなので、いつも撮っている画像と並べてもそんなに違和感もないのでは??という期待もあります。なにより人が撮れちゃうくらいのキャパがあるのは大きい。

で、実際やってみてですが、

■テントの中のGoodな部分は、、
外がピーカンの晴天でも薄曇り感が安定して出せる
テント内が光で満ちているのでなんか幸せ
部品が取れてもテント内なので発見しやすい
外から撮影が見られない。変な姿勢で撮ってる自分が見られない
スペースがなくても近所の公園とかキャンプの機会を利用して撮影できる

■テントの中のイマイチな部分は、、
撮影のたびに設営?(←手伝わせた息子のコメント)
布の合わせ目が目立つこと
風が吹くと内壁が作品に当たって作品が壊れてしまいそう
この時期なにより暑い!暑い!上画像手前の出入り口や通気孔も閉じて密閉するのでアホみたいに暑い。今回の2カットで限界!

■で、課題としては
床の青がホワイトバランスに影響している
布の合わせ目が目立たないようにテント内壁に白布を張るべき?
今回は逆光になったので、順光でも試してみよう
暑すぎてドラグーンをつけて撮ることができなかった。本当に収まるのか?
肌寒い秋になったら撮影しよう。それまでにストフリを完成させよう

、、って感じかな?アホで真面目な夏休みの試みに付き合っていただいて感謝!
いずれPGストフリがアップしたら「ああ、これな、、。」と、温かい目で見てやってくださいね。
それではあなたもいい休暇を!

レッドポイントの作り方と貼り方の話


オフ会や展示会で初めての方とご挨拶したときに、聞かれるノウハウNo.1が今日のエントリーです。(ちなみにNo.2は撮影の環境についてですがそれはすでにアップ済み>>ココ なので、オーバー?でも光源やアングルについてはまだ書けてない、、)

さて、このレッドポイントはもちろん僕のオリジナルのディテールではなく、カトキ氏が昔Vガンあたりでイラストに表現していたところまで遡れます(もっと遡れる方もいらっしゃるかと思いますが、、。)その後AOZで盛大に拡がったのではと。

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こういう全身の赤い小さいディテールですね

その作り方ですが、エバグリのプラ材(四角断面)↓の細いものを使っています。
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できれば正方形断面より長方形断面のプラ材を使った方が貼るスペースによって融通が利かせやすいかと。
でもエバグリを知るまでは0.15mmプラ板を細ーーく切って使ってたのでそれでも全然いいと思います。
エバグリのプラ材がないとできないなんてことはないです。ただエバグリだときっちりとした寸法が出せるので、これまた寸法がきっちり出せるタガネで掘ったマイナスモールドにピタッと合わせることができたりするのが便利ということかな。
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で、そのプラ材を塗装のときのついでに赤でエアブラシで塗装しておきます。当然長いままだと塗りにくいので、扱いやすい長さに切ってふつうにエアブラシでぶーっと。で、塗装した物をこのようにストックしておきます。これで急なお客様でも安心(←?)。赤の色味は先日紹介した赤です。もう、この赤万能!>> ココ
使うときにはカッターで好みの長さに切って使います。すぐにピン!と四次元に飛んで行ってしまうので切るときは注意ですよ。

本体に貼るのは塗装後でスミ入れ後のフラットコート前のタイミングです。
使う接着剤はこれ↓、タミヤのクラフトボンドです。
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単語帳を切ったものに取り出して使っています。ミラノ赴任前にイタリア語を覚えていた頃に使ってたやつだ、、

固まるまである程度時間の余裕があり、固まると白から透明になり、固まっても弾力があるので衝撃に強い。そして、この接着剤は塗装面やプラ材を侵しません。中身はたぶん木工接着剤と同じなのでそれをイメージしてもらえればいいかと。

乾燥したら切り出した断面がプラ材色で白いので極細筆で赤をちょんちょんと塗ってやればオッケーです。
簡単でしょ?

貼る場所をどうするか、、実はけっこうセンスが必要なのですが、簡単にいうと以下の2つのポイントを守れば、そう外さないかと。

・元々キットに彫られているマイナスモールドなど凹モールドに貼る。
・関節など目のいきそうな場所に寄せて貼る(孤立させない)

例えばこんな感じ↓
HGUCV2-2.png
上の画像の緑丸部分が「元々キットに彫られているマイナスモールドなど凹モールド」に貼ったものです
他の部分もどこかによっていて、孤立している物は少ないかと。

だいたいこんな感じですが、もう一つ、今回お話ししたプラ材を使った方法では、1/144などの小スケール物ではオーバースケールのときがあります。
そのときはシートを使った別の方法があるのですが、それも紹介済みなので興味のある方はどうぞ >> ココ

↓のRG-Mk2の緑丸部分です。細いよ。
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このシートを使った仕上げにはまだ紹介したい手法があるのですが、それもまた、、。

以上。レッドポイントの作り方と貼り方、機会があったらやってみて。ちょっと模型が盛り上がるので楽しいよ。



【追記】じゃ、こんなアンテナの先の赤はどうやってるの?

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アンテナは金属の棒(ぶっちゃけ虫ピンの頭をとったものを使用←これもまたネタにしよ)なのですが、塗装はプライマーを吹いて→サフ→メカ色塗装の順で。そのあとに筆で白→上記の赤。あとはフラットコートで終わり。

コツは
・ タミヤのプラサフは金属への定着効果は弱い気がするので保険でプライマー処理をしている
・筆で白を塗るのは赤をしっかり発色させるため
・赤はたっぷり目にアンテナ先端に塗り込む。線香花火みたいに。そうすると赤の発色と実際に盛り上がって塗られているその形状で、「さらに光が膨張して発色している!」効果が期待できます。

実際赤く塗っとかないとうっかりひっかけて壊しちゃうので、破損防止にも役立っています。この辺は実機の運用と同じだなあ、、と一人感心、、。

プラ板ディテールのひと手間 段オチフレーム


今日はウチの完成品でちょいちょい出てくるこの段付きプラ板ディテール(段オチフレーム←?)の作り方です。これもたまーに「どうやって作ってるの?」と聞かれるので紹介します
下画像の緑サークル部分ですね

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↓こういうダンモというツールがありまして
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刃先がこうなってるのですが、
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プラ板のエッジに沿ってなぞるとこのような段付きになると
(断面形状がわかりやすいように黒く塗っています)
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それをデザインカッターなどで、好きな幅に等間隔にカットするとできあがり。
以上!(←えーー!)

ちょっとしたコツですが、ダンモを使うときは、プラ板を細切りにする前に大きいプラ板状態で段付きディテを入れたほうがやりやすいですね
あと等間隔に切るコツ、これは練習あるのみ。
最近は等間隔にカットすることができるいい道具があるとかないとか。

そうそう、このまま使ってもいいですが、さらに表面に溝を掘ったり、スジボリ入れたり、断面の角度変えたり、いろいろ工夫できますよ。
いくつか、大きさ違い、段の深さ違いの細切りプラ板をキープしておいて、場所に応じて切り出して使ってます。

以前は(このウイング作ってるときもそうですが)幅の違う細切りのプラ板を接着して↑のような断面のプラ板を作って切り出して使っていたのですが、接着面が綺麗にならなかったり、等間隔に切り出す際に、けっこう接着が剥がれてしまうのが悩みでして、今は今回紹介するこのダンモを使う方法に落ち着いているわけです。
でも上手くプラ板を接着できれば、ダンモのような工具を使わなくてもできますし、タガネでもノミでも面白いものができると思うので試してみてね。

そうそう、貼るときも一手間かけるといい感じになるのでそれはまたの機会に紹介します

ダンモの本来の正しい使い方はこちらから
パーツの合わせ目の段オチのディテールが作りやすいそうですが、やったことない、、。
>>http://sujibori-do.ocnk.net/product-list/121


 



スミ入れ色の話


今日は昨日に続きいつも使っているスミ入れ色の話です
基本はこの5色を使っています。

DSC_0012_edited-1.png

説明すると、
白い外装のスミ入れにはライトグレーを使います
結構淡めですが、最近はもっと淡くしたいのでスモークのような顔料のない色を調節して使おうかと思っています
最も暗い色でもジャーマングレーまでで抑えてなるべく黒は使わない方向で。これは大学受験の時に通ってた美術予備校で「自然界に(黒の絵の具から出したような)黒はない」という極意を教わったところから。それ以来黒はちょっと怖くて使えません、、が、逆にGセルフのようなよくわからないメカのよくわからない感を出すために黒をそのまま部分で使うということもしたりしました。話が逸れましたね。実際は黒とタミヤのジャーマングレーは結構明度差があるのでここは調整の余地はあるかもです
で、その他の色はクリアーレッドとクリアーブルーとクリアーオレンジの混色でまかなっています

例えば
赤ベース→クリアーレッド多めのクリアーブルー混色の紫
青ベース→クリアーレッド少なめのクリアーブルー混色の紫
黄色ベース→クリアーレッド+クリアーオレンジ

↓はそれらの色を使った例。ちゃんとそれなりの色になってるでしょ?
ベース色の発色を妨げない、スミ入れで濁った感じになるのを防ぐことができます
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スミ入れの例をもういっちょ、
このアルケインはオレンジ外装のスミ入れはクリアーレッドそのままを使用しました。
女性型のMSということで色をスミ入れで全く濁らせたくなかったからそうしたんですが、けっこう綺麗に仕上げることができました。
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この辺はGFF以降の定番の「ベース色には同系色のスミ入れが綺麗」というところからの引用ですが、「影色には紫が入ってる」というのは前述の予備校で教えて貰った極意。
なのでGFFには白外装にも紫のスミ入れが一部入っているのを見て、当時うなったものです。
あまり使うことはないのですが、茶系のスミ入れをする必要があるときは上記のクリアー3色の混色で対応します
クリアカラーを使う際に一点注意することがあって、光沢仕上げ地にスミ入れしないと染み込んじゃって拭ききれないことがあるから注意です。なのでなかなか白塗装地にクリアカラーって勇気がいるんですよね。

それにしてもこの画像、タミヤのエナメルのパッケージデザインは、あ、なんか泣きそう。クレオスもガイアもフィニッシャーズもこんなことないのに!なにこれ?

いつも使っている色は

今日はいつも使っている色を紹介します
もうこれだけプラモを作っていると使う色は限られており、RX78系だとだいたいこんな感じです

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白:ガイアのEXホワイト 寒色でも暖色でもない白。つまりスミ入れの色次第でどちらにも振れる。
グレー1:クレオス37 グレーバイオレット 主にメカ部に使用。
グレー2:クレオス11 ガルグレー アクセントに使える万能カラー
グレー3:クレオス333 エクストラシーグレー グレーバイレオットより濃い寒色系グレー 兵装などに使用
黄:ガイア橙黄色 ダクトやアンテナなど
赤:クレオスモンツアレッド+蛍光レッド+上記白の混色
青:クレオスコバルトブルー+ガイア蛍光ピンク+上記白の混色
  モデラーズカラーの瓶って、はい、15年ものです、、。
フラットコート:フィニッシャー スパーフラットコート
    →2021年現在 ガイアのEX-09 Ex-セミグロスクリアープレミアムを使ってます
メタリックグレー:クレオス スーパーアイアンメカ部のハイライトに使用(画像撮り忘れた)

こんな感じです。特にグレーバイオレットがすごく好きで、それを中心に各色の色調をを調整して今日に至る感じです
あと、この白は隠蔽力が高いのでオススメですよ。かつてのクレオスの白を発色させるのにどんだけ時間がかかったんじゃ〜!って感じですがなんだったんだという。

スミ入れ色はまた今度


V2AB完成。先に今回の反省から


昨日V2AB完成して、その夕方TgTでおひろめをして、案の定、周りのレベルがやたら高いので「ややウケ」だったんですが。アップの前に今回の反省を

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メタリックを長いこと外装に塗ってなかったので、塗る順番を間違えてしまい↑こんなはめに。
勘のいい人は何やってんの?と思うでしょう

・今回の失敗工程
1.ノズルをグレーバイオレット(僕のメカ部の定番色)で塗装
→2.ノズルをマスキング
→3.外装黒塗装のち金塗装
→4.スミ入れ
→5.金部分マスキング(画像の状態)
→6.フラットコート

つまり6のフラットコートを2の前に持っていけば2回もマスキングしないで済んだというお話。
または別部品化しとけばよかったのにというお話
この時はきつかったけど、今はいい思い出。なんたって完成品が手元にある。
PGストフリにもいい経験


タガネの切れ味を復活

ブログを毎日できるとこまで更新しようと思ったわけで、1週間は続いたのですが、やっぱり、夏休み前は仕事がきつかった。でも今夜はあと明日1日で突入〜なので、更新。実は書くネタは結構あります。
今回は未だに正しい使い方がわからない、そんな割にしょっちゅう使うBMCタガネの切れ味を復活させるお手入れツールですよ。
おそらくよく使い方がわかってないので、切れ味が悪くなってしまうのでしょうが、最近、買った当初の切れ味からは明らかに劣ってると感じておりまして、何とかしたいと考えてたところ、この研磨セットを知ったわけです。
道具を手入れしながら使っていく、、。模型の道具もそんな時代になりましたか、、(←どこ見てるのん?)

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このタガネ研磨ホルダーとダイヤモンドディスクのセットでタガネの切れ味が復活です

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このようにタガネをセットして円盤状の研磨ディスクで研ぎだします

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タガネ研磨ホルダーにの底にはローラーが付いてまして、手前のネジで水平をしっかり出します

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で、タガネ側のネジでタガネの刃と研磨ディスクの面の角度をしっかり合わせます
これは刃の先が若干浮いているので、さらに調整して

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これぐらいの角度で、刃と研磨ディスクの面がぴったり合う感じ

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で、あとはそこについたローラーでコロコロ動かして3000番のディスクで仕上げて研磨完了。
研いだあとのスジボリ感は購入時のものに近い感じ。
「ああ、こんなかんじだったなあ、、」と。
このセットがあれば一生タガネが使えるかも、、という導入にオトコは弱いのですよ。

このセットのすごいところは、刃の研ぎたい面と研磨ディスクの面がぴったり合うように調節でき、ローラーのおかげでぴったりあったままぶれずに、あまり力を加えずに、研げるところ。
タガネ研磨ホルダーなしで0.15のタガネなんかの微小な刃の面に研磨面をずっとぴったり当てて研磨するなんて僕には不可能。よくできてますよ。
切れ味が戻ったことよりこのツールの構成に感動です!

今週末のTgTには持っていくので、みんなMyタガネを持ってくるように!

興味のある方、正しい使い方はスジボリ堂まで >>

デカールの段差処理のひと手間


V2ABの仕上げも終盤、デカールによるマーキングを終え、一晩おいて乾燥させ、今日はデカールの上にクリアコートをしました



このクリアコートは何のために行っているかと言いますと、デカールの段差を極力見えなくなるようにするためです。
画像の緑サークル内のデカール部分は他の箇所よりツヤがあると思いますが、このようにデカールの上から3回ほどクリアを吹き重ねます。
そうするとはっきり見えていたデカールの境界線がクリアコートを吹き重ねることで徐々になだらかに、曖昧になっていきます。
カーモデルなどでは、このクリア層が乾燥したらヤスリやコンパウンドをかけてさらにデカールの段差をなだらかにするのですが、うちの完成品は基本つや消しなので、このままでも結構段差は目立たなくなるのです。
画像の状態ですと吹いた直後なので、塗膜が厚ぼったく感じますが、乾燥してつや消しのトップコートを吹けば、キリッとシャープになりますので心配ご無用。
さて!

完成癖の話

完成癖
確かTwitterで読んだんですが、モデラ―さんには「完成癖」がある人とない人がいるらしい。

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完成癖のあるモデラ―さんはとにかく完成に漕ぎづける。「ああ、この人、こんなに改造しちゃって、完成するのかな?」とひやひやしながらネットで見守ることってあると思うのですが、いつの間にか完成させちゃう。他からはほっそい糸のように見える完成までの道筋ですが、わき目もふらず、たくましくぐんぐん進んでいくようなモデラーさんです。もちろん淡々と完成品をしあげていくモデラーさんにも完成癖はあるでしょう。
僕はこの数年、わき見ばっかりですが、この完成癖は少しは備わっているのではないかと(思いたい。)
で、この自分と完成癖の組み合わせががたぶん、おそらく、大量の在庫とは相性が良くないのではないだろうかということ。
キットが二個三個とつみあがっていくさまは、脅迫にも近く、それらが「いく作ってくれるのー?」とささやきかけてきよるわけです。
もしくは「いつか作ってやるからな」とだましだまし、その場を取り繕いながら別のキットを作る。
こんな火車のような生活には耐えられそうにない、、つまり、小っちゃい器なわけですね。

あ、完成癖のある人が小っちゃい器というわけではなく、完成癖のある自分がそうということ。
完成癖があって、しかも在庫の山を持つ、そんな社長のようなでっかい男になりたいです、ホント。