【更新】ガンプラのオススメHow to インデックス


ここまでのガンプラのオススメHow toのまとめです
数えると次のエントリーで50ですね。もっと早くネタ切れすると思いましたが、最近そんな感じもちょくちょく、、。
ここから先はmat modeling service ではこう考えてる、というちょっと普遍的ではないかもしれないネタも入ってきます。つまり「自己満足How to」の自己(mat modeling service)の部分がもう少し偏ってくるということなんですが、模型ってもともとそういうことですよね、よね?
春から住環境も制作環境もガラッと変わりそうなので、その辺りの変化と対策も報告できればと思っています。

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最近の更新分
[仕上げ]妄想を刺激する、覗き込まなきゃわからないディテール
[改修]楽しいミキシングを強く勧めるよ
[構想]カラーリングの変更は急がば回れ
[撮影]ガンプラのオススメ撮影 How to まとめ
[改修]C面はサフを吹くとチェックや面出しがしやすい



[塗装] スミ入れ色の話
[塗装] ブルーグラデ塗装のちょっとしたコツ
[塗装] 色味のコントロールの話
[塗装] いつも使っている色は
[素材] 溶きパテの話
[素材] 夏休みっぽく今回は虫ピンのお話です
[素材] パイピングについての話
[仕上げ]最も簡単なディテール工作 穴あけディテールの話
[仕上げ]影部分処理の話 その2 穴の表現
[仕上げ] 影部分の処理の話
[仕上げ] プラ板ディテールのひと手間 段オチフレーム
[仕上げ] アクセントの手段としての光沢
[仕上げ] デカールの段差処理のひと手間
[仕上げ] 伏線の回収 デカールの段差
[仕上げ] レッドポイントの作り方と貼り方の話
[撮影] なぜ白背景なのか?その作り方は?
[撮影]カメラ周辺の機材や小道具の話
[撮影]レフ板を使って目を光らせよう 
[撮影] 自作のグラペでコンバージを撮ろう
[撮影] 新・撮影環境についてー
[撮影] ポージングと画像についてちょっとしたこと
[撮影] PGストフリをどう撮るか?
[撮影] 撮影環境についてー
[構想] PCでプロポーション検討の話
[工具] 精度なディテールが簡単に スプリングコンパス ディバイダー
[工具] マスク使ってる?
[工具] タガネの切れ味を復活
[工具] 新しいツールを手にいれた 最近のヤスリの話
[工具] 研げるのはタガネだけじゃない
[工具] ドレン&ダストキャッチャーII 使ってみた
[工具] 塗装の水対策
[工具] エアブラシから水がー!
[工具] 工具購入
[工具] 新兵器到着 塗装環境
[工具] 製作環境ーよく使う道具は
[工具] 製作環境ー小物入れ
[改修] FW GUNDAM CONVERGEの改修の話
[改修] 手は口ほどにモノを言うの話
[改修] 異次元の精密さ エッチングパーツを使おう
[その他] iPadでモデグラ150冊 iPadのモデラー的活用
[その他] 完成癖の話
[その他] 作業スペース
[その他] モデグラを150冊自炊した
[その他] 椅子が来た

妄想を刺激する、覗き込まなきゃわからないディテール


完全な自己満足ですが、僕は今回ご紹介するような、画像には映りにくい、実際に模型を手にとって覗き込まなきゃわからないようなディテールが大好物なのです。

どんなディテールのことなのか?
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例えばこの最近完成したMGガンダムTHE ORIGINですが、矢印部分のダクトの中に覗き込まなきゃわからないディテールを仕込んでみました

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拡大してみると、、まだ影になって暗いですね

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さらに拡大して、画像処理で覆い焼きをして明るくしてみると、見えますか?
ハニカムメッシュを仕込んでみました。
覗き込まなきゃわからないディテールとはこんな感じの、手にとって、目を凝らして、角度を変えて外光を当てて初めて見えるようなディテールです

もう一つ例を挙げると
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右腕のひじ下の穴に注目です。ここはシールドなどの接続につかうハードポイントなのですが、そのままだとおもちゃっぽく感じたので内部にちょっと手を入れました

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拡大しましたが、またまた影になっていてわかりにくいですね

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さらに拡大して、画像処理で覆い焼きをして明るくしてみましょう、見えますか?
穴の突き当たり部分にデカールを貼ってみました。
相当覗き込まなきゃわからないディテールですね。

これらのディテールは実際にはわずかしか見ることはできませんが、それを氷山の一角として実際は存在しないけど内部に広がるディテールを妄想することができます

一方でこのRGザクの場合は
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このRGザクのように、外装をかぶしてしまうと見えなくなってしまうフレームのディテールやマーキングに凝った時期がありました。これは「見えないけど内部に確実に隠されているディテール」で、完成後に外装を実際に外して中を見る楽しみがあります。今回紹介したのは「チラっと消え隠れするディテールが(実際には存在しないけど)内部にあるディテールを妄想する」、ということで、この違いは結構大きいと思います。
あ、どちらがいいのかという話ではないですよ。実際どちらも作ると楽しいですし。
ただ、模型は見る者の妄想を刺激する楽しみが確実にあるように思います。美少女フギュア(笑)はそんなんばっかりですが、ガンプラでもそれは結構重要な気がします。

mat modeling serviceはwebベースで作品の画像をアップすることを中心にした活動スタイルなので、今回ご紹介した「覗き込まなきゃわからないディテール」は向いていないかもしれませんが、悪巧みをしてる感じで実に楽しいんです。そして誰かのもとに渡っていき、実際に手にとって見てもらった時に発見してびっくりしてもらえれば、こんなに嬉しいことはないですね。これも模型の楽しみだと。

上記画像のRGザクのエントリーはこちらから>>

楽しいミキシングを強く勧めるよ


今回はミキシングについてのお話です
みなさまもキットを制作する際に大小のミキシングを試みているのではないでしょうか?例えば武器を他のキットから持ってくるとか。バックパック一式他のキットに換装するとか、最近はGBFTでもガンプラの楽しみの一つとしてミキシングは強烈にプッシュされています。
今回紹介するミキシングもその延長、具体的にはHGFC・Gガンダムをディナイアルガンダムをベースに、こんな感じに好みのプロポーションにしてしまおう、その方法は?その効果は?というものです。

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今回紹介するミキシングとは
プロポーション、つまり骨格を変更する方法は各部の延長や短縮などの改造である程度の変更は可能ですが、このミキシングではそれらの改造ではなし得ない抜本的な変更が可能であり、その構想そのものが楽しいというものです。ガンプラの楽しみとしては本当お勧め。

ミキシングの大先輩の作例として最も好きなものをご紹介しますね
■メカトロウイーゴの生みの親、小林和史氏のサイコガンダム
HGUCサイコガンダムとPGストライクガンダムのフレームを使ったミキシングです
http://moderhythm.blog26.fc2.com/blog-category-5.html

元となったキットに好みのフレームを換装し、骨格を変え、好みのプロポーションを実現、それが多くのモデラーの支持を得ています。その作品の完成度もさることながら、その組み合わせに至った発想、構成力がすごい!

今回紹介するミキシング例は
今回紹介するのはディナイアルガンダムとHGFC・Gガンダムのミキシングです。この組み合わせに至った思考の過程は誰でも思いつくような実に平凡(本当に恥ずかしくなるほどの平凡さ!)なものの、工作は比較的簡単なのに劇的なプロポーションの変化を感じることができ、お勧めできます。
ちょっとしたプラモ倦怠感くらいぶっとばせますよ!

ミキシングスタート 構想編
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ではミキシングスタート、どうやってその組み合わせに至ったのか?
GガンダムとGBFTは作品世界観が近く、比較的メカデザインの世界観も似通っており、相性が良さそうだ、さらにHGFC・Gガンダムはキットのプロポーションが??なことと、ディナイアルのそれがあまりにもカッコ良い。そこでHGFC・Gガンダムとディナイアルガンダムを購入し、どうなるかわからないけど軽い気持ちで組み合わせ始めると、、(以上発想編終わり。←早)


ミキシングスタート 工作編
では実際に組み合わせてみましょう。
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ここまではあっという間に!
このパチパチ組み合わせた時点で最初のピーク!すごい満足感!

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バックパックと腰のフロントアーマー周辺部分、ビームサーベル部分は強引に瞬間接着剤での仮止めですが
いきなりこんな変化が!正直このまま塗装して仕上げるのもあり!

Twitterでアップしたところ結構反響があり好感触。
よし、このまま続けよう!
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次に、作りたいのはGガンダムなので、さらにGガンダムの特徴的な意匠をGガンダムから移植します
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膝部分だけはMGインパルスガンダムからの移植ですが、他の部分はHGFC・Gガンダムから。
基本エポパテを移植したい部品の接続面に多めにつけて、「むにゅ」でベースキットに合わせています。
(もちろんベースキットの接続面へのメンタム塗りは忘れずに。塗らないとエポパテ硬化後に外すことができないよ)
そんな感じでここまでは楽勝。

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次は今回の制作でちょっと難しい胸の部分。
胸のダクトを短くカットし、ダクトに挟まれた胸の中央部分をキットの胸の黄色いパーツをゲージにエポパテで新造します。

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このGガンダムの特徴的な意匠の移植で得られた効果はこんな感じ
さらにGガンダムに近づきました

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ここら辺でそれぞれパールのルーツが異なり、いろんな色が目について全体像を把握しにくくなってきたので、お楽しみのサフ吹き。
サフを吹くと部品のルーツがわからなくなって一気にGガンダムが出現!2回目のピーク!

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さらに細かいGガンダムの意匠を新造し、ディテールを追加します。そして、、

ミキシングフィニッシュ 完成編
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で、塗装して完成!うわー!!(←舞い上がりすぎ。でも完成が近づくにつれて感動のしっぱなしだった。その理由は後述)

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Gガンダム同士で比較をするとこんな感じ!やったよ!


これって模型製作の楽しみの凝縮?ミキシングを強くお勧めするのはこんなわけです
今回ミキシングをやってみて感じたのですが、ミキシングってまだ誰もやってない(と思う)ことを、自分(のスキルやセンス、やり遂げる心)を信じて突き進む、そのハイ状態を感じながら制作するという模型制作の最大の楽しみを味わうことができるんだと強く感じました(むしろ感動したと言ってもいい)。
そんなことがスクラッチに比較して比較的手軽にできるのですから、やめられない、モチベも上がるわけです。

今回の作例、「次元Gガンダム」の制作過程のリンクはこちらから>>
http://matmat825.blog69.fc2.com/blog-category-53.html

そういえば過去にウチでもこんなミキシングをやってましたね。
これも楽しく、製作中も完成時もハイ状態だったのを思い出します。
ではではー!

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1/100ゾゴック(MGズゴックベース)>>http://matmat825.blog69.fc2.com/blog-category-32.html




カラーリングの変更は急がば回れ


カラーリングの変更を頭の中だけでシミュレーションしてバッチリ決めることのできるモデラーはすごい。僕は無理です(きっぱり)。一箇所のカラーリングの変更くらいなんとかなると思って、あまり考えずに塗装に突入。そしてスプレーブースの前で呆然としてしまう、もしくは塗装を何度もやり直す、、ということをやってました。今回は事前にシミュレーションして自信を持って塗装に臨むことができるHow toですよ。

今回のお題は
このディナイアルガンダムを使ってカラーリングの変更を楽しもう、、です
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まずはアイデアのソースですが、今回のカラーリングの変更は模型誌の作例をそのままコピーするというのであれば、その通りに塗装すればいいので何の問題もないのですが、頭の中の漠然としたイメージを視覚化するのであれば、イメージソースを見つけることが重要かと。逆に偶然に見かけたイメージソースにMSのカラーリングのヒントを得ることもありますね。

今回のカラーリングのソースは
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この2点のビジュアルです。左のBMCは本体のカラーリング、右のライトはディナイアルガンダムの特徴的なクリアパーツの仕上げのヒントにしました

画像処理ソフトを使ってシミュレーション
名称未設定 2
具体的なシミュレーションの方法はPCの画像処理ソフトを使います。
パチ組のキットの画像をPCに取り込んでシミュレーションするのが、精度、スピードともにオススメです。
僕はAdobe Photoshop Elementsを使っています。
Photoshopの入門版ですが、模型関係なら十分すぎる機能です。サブスクでもないので気に入ってます



色調検討
本体を背景から切り出して別レイヤー化、主な部品に画像をラフに切り分けて(この場合、オフホワイト、赤、クリア部品のパーツ)これらもレイヤー化して準備OK。
色変更は「色相・彩度」、トーン変更は「明るさ・コントラスト」のみしか使ってないですが、結構なバリエーションができますよ。
スライダーを調整しながらカラー変更を検討するプロセスは非常に楽しい!
ついでにレッドポイントなどをペンシルなどでラフに描いてのバランスも見ておくと良いかと。

設定画稿があればもっと簡単
ディナイアルカラー検討前
設定画稿を利用を利用する方法もオススメです
部品の切り出しが実線を頼って自動選択ツールでできるので簡単です。

ディナイアルカラー検討
簡単にカラー変更をキメるコツは
じゃ、方法はわかったけど、とっかかりが、、ということでしたら、キットの設定画稿のカラートーンを変更することから始めてみればどうでしょうか?実は今回結構本体が暗い色になっていますが、切り出した部品(赤部、オフホワイト部、クリアー部)以外は一気にトーンを暗くしただけです。つまり本体カラーの部品同士の明度差はそんなに変わっておらず、紺色部分がミッドナイトブルーに、グレーバイオレット部分がダークグレーにそれぞれ同じ割合にトーンが落ちただけです。あとは切り出した部分の色調を調整して出来上がり。という簡単さ。
設定画稿のカラーリングはかなり考え抜かれた配色になってることが多いので、それを活かさない手はない。むしろそれを超えたカラー検討は僕にはまだ無理。

じゃ、実際に塗装してみよう
DSC_0036 のコピー

最終的にどう仕上がったというと、これが塗装前。
僕は上記のような検討結果をプリントして塗装中は横に置いて、チラチラ見ながら塗装します。調色する時は設定画稿ベースの方が陰影がシンプルなのでどんな色調なのかわかりやすいです。塗装の時に見るのはタブレットでもいいのですが必ず調色することになるので調色中の色をプリントした色の横に塗って比較できるのでプリントが都合いいのです。

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これが塗装・仕上げ後の完成状態です。

PCを使ったシミュレーションのいいところは
1、塗装前に納得いくまでカラーの検討ができる
2、レッドポイントなどのディテールのバランスも検討できる
3、塗装時に迷わずに塗装に集中できる
4、おそらくトータルの完成度が向上する

、、ってとこでしょうか?


今回オリジナルカラーと思ってやってましたが、AGEにも同じようなカラーのガンダムが出てたし、よりによってマスターガンダムにも近かったなあと。同時作成のGガンとの光と影がテーマなので、似てもやむなし。そんなこともありますよね。
しかし、今回のようにかっこいいプロポーションのキットだと肉抜き穴の処理して、整面して、あとはカラーリングの変更だけでも完成後の満足度は相当なものになります。おすすめですよー。

関連How toエントリー
[構想] PCでプロポーション検討の話
[仕上げ] レッドポイントの作り方と貼り方の話

2021年追記
この回は丁寧に画像処理してますが、大抵はこれくらいラフにやってます。
これでも大体わかりますよね!(必死)

ビギナギナカラー検討のコピー

ほぼ完成のご報告

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この2機はほぼ完成。
でももうちょっと手を入れたいので、もう少し楽しみます。
模型製作のハイライトはもう少し続く。