レッドポイントの精緻感が別世界に突入した話

夏休みといえば「ガンプラのオススメHow to」(んん?)の第二弾。
今回は「ガンプラのオススメHow to」のエントリー中でもトップ10の閲覧数の「レッドポイントの作り方と貼り方の話」の第二弾です。

レッドポイントの作り方と貼り方の話 >>

■前回紹介したレッドポイントの不満点
前回紹介したレッドポイントは細いプラの線材(断面四角)に赤塗装して切って好みの箇所に貼りつけるものでしたが、当時自分のリサーチ不足で、最も細い線材が一片0.5mmのものだったため、1/100のスケールでは問題ないものの、1/144では少し大きいと感じていました。使いどころを考えれば効果的ですが、繊細な部分には向いていないと感じていました。

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0.5mmの線材を使ったVガンダム。溝にして、同じ方向に切った線材を貼ることで、線材が太く見えすぎないように配慮しています。肘側面のハードポイントのみ自分で切り出した極細線材を使用しました。溝に対して横断するような使い方ではこれくらい細くないと浮いてしまう感覚がわかるでしょうか?

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これまで使っていたのはこのエバーグリーンの角断面プラ線材(0.4x0.5mm)です。
今作っているHGUCZガンダムはVガンダムより少々繊細なイメージで仕上げているので、今回はちょっと太くて使えないなー、と思っていた時に出会いが!

■今回紹介したいもの
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今回紹介するのは0.3x0.3mmの超極細線材です。
上の画像はともにいつもの赤塗料を塗装したものですが、0.5mmとの差がわかると思います。指と比べてもこの細さ!

■モノはプラストラクトの四角棒
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モノはプラストラクトの四角棒MS-10 0.3角。0.3x0.3mmですよ。
先日新潟の凄腕モデラーさんの展示会NIPCOMに行った時に、僕のお手本モデラーのKen16wさんに教えてもらった会場近くの模型店ホビーロードさんに行った時に見つけました(余談ですが、僕は旅行先で模型店を探報するのが大好物なんですがこの模型店、すごいいいですよー。ウラヤマ指数振り切ってしまいました。)
長さ250mm、10本入りで500〜600円くらいですので、こんな使い方だとかなり使えますね。

■制作中のZではこんな使い方をした
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今回のHGUC Zガンダムの作成でも大活躍しました。
このメガランチャーの上面部分に3箇所貼っていますが、溝に対して横断して貼っても全然違和感なし。比較用に1本0.5mmを置いてみましたが、どっちがスケールや、Zというキャラクターにふさわしいかは一目瞭然ではないかと。

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同じくHGUCZのバックの画像ですがこのように使っています。精緻感向上に非常に効果的なアイテムで、模型を大いに盛り上げてくれました!

■使用上の注意点
元が白いプラ材なので当然切断面は白くなります。前回のエントリーで紹介した赤塗装→切断→貼りつけ→切断面をリタッチの行程ですと、断面積の小ささからリタッチが困難になってしまいます。(目がきついのもその一因)よって貼りつけ前に切断面の処理をしてしまった方が良さそうですね。
また、あまりにも細く繊細なパーツのため、切り出したポイントの紛失が続出してしまいました。作業台のカッティングマットの色を補色の緑色にしても、なかなか、、。赤い線材状態で机に置かれていても、ぼんやり何かが存在する、くらいの存在感です。なんか0.5mmとは全然違う世界に突入、、という感じでなんか対策しないといけないなと。

レッドポイントの貼り方などのHow toは前回のエントリー参照
レッドポイントの作り方と貼り方の話 >>

■総括としては
もしレッドポイントのディテールにポジティブでしたら必ず手に入れるべきアイテムです。0.5から0.3mmへの変化は想像以上ですよ。まさに別世界の精緻感です。

そんなこんなでHGUC Z完成です。
How toにかこつけて本アップまで繋いでるんだね?バレバレw。
でも0.3mmはほんとおすすめ。
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1/144にはこちらの0.3mmがおすすめ


1/100だったらこっち。0.3と組み合わせも面白いかと


LEDとか使わずに発光して見えるビームサーベルの塗装仕上げの話


夏休みなので「ガンプラのオススメHow to」をエントリーするよ

最近のガンプラでは透明樹脂で成形されたビームサーベルのブレードが標準になっています。今回はその透明なビームサーベルのブレード部分の仕上げ方法についてのお話です。

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今回は、サーベルのブレード部分にこんなのとか

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こんなのとか

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こんな仕上げをしてみようという趣向です

■その仕上げの狙いは
もともと成形色そのものが蛍光を帯びていて、発光してるっぽく見えるものもありますが、塗装で一手間かけて、発色のいい成形色の場合より発色良く光って見えるように、発色の良くない、もしくは無色クリアの成形色の場合は極力発色良く、ぼーっと光って見えるようにするのが狙いです。

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■やり方はとても簡単
ブレード部分をランナーから切り取って、パーティングラインや、ランナーゲート跡をカッターやスポンジやすりで丁寧に処理したら、ビームサーベルの柄との付け根部分を中心に先端にいくに従ってぼかすグラデ塗装をすれば終了です。

■使う塗料は?
塗料はピンクのビームサーベルの場合クレオスの蛍光ピンクで、緑の場合は蛍光グリーンをビン出しで使います。

■コツは?
コツはグラデのボケの範囲はブレード真ん中ぐらいまでで収束。蛍光塗料がのっているのは全体の50%くらいの範囲に止めること、そして最も透明度が低くなるしっかり塗る根元部分でも不透明にしないこと。これはあくまで主観なんですが、この部品は躍動感や活きを表現することが重要な気がしています。なので成形色の透明感は極力生かしたいし、白を使って「活魚の目を濁らせる」ことはしたくないなと。、、とそんな感じで塗るとうまくいく印象です。

そうそう、最後に全体的にフラットコートを吹くとグラデも見えなくなってしまいますし、前述の通り躍動感や活きがなくなってしまう印象なので、トップコートレスがうちのやり方です。

■まとめるとこんな感じ
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■じゃどんな効果があるのか?
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塗装したものと未塗装品の比較です。サンプルは今回完成したHGUC Zガンダムです。1/144なので部品としては小さめですね。
うーん、白バックで机直置きだとイマイチ違いがわからないですね。

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黒バックではこの通り。結構発光感ないでしょうか?

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作業机のカッティングマットの上に置いてあるのを見ると結構ぼーっと光って見えてるんですよねー。

そんな感じでビームサーベルの発光部分を表現する一手間でした。
以下これまで作製したMSのビームサーベルカットです。
ではではー。

■こんな感じになるという作例集
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天気がイマイチでトップコートが吹けないのでスーパーミニプラ鉄巨神ガリアンを組んでびっくりした話。

スーパーミニプラの鉄巨神を組んでみて、その出来の良さにびっくりしました。

スーパーミニプラはこれまでザブングル、ギャリアとこのガリアン&鉄巨神のセットを購入していたのですが、半ばコレクターアイテムとして開封していませんでした。昨日から夏休みになったことだし、天気がイマイチでZのトップコートはお預けだし、何かパチパチ組みたいなということで鉄巨神を開封し組んでみたのですが、以下の画像をみてください。最高ではないでしょうか?

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正直プラの質や、モールドの甘さはカバヤのビッグワンガムを思い出すのですが、(うそうそ、そこまでではない)、現代のバンダイのHGUC並みの、いやいや、それ以上の設計になっています。例えばその手、平手と握り手の2パターンがセットされているのですが、平手の肉抜き穴を埋めるパーツがついていたり、肉抜き部分を表面に露出させないこだわりは相当なものです。
あと、腹やヒジ関節部分のパイピングなどの出渕氏独自の生命感のある造形表現は完全にHGUCを超えていますね。
シャープさと型の抜き加減にこの素材の一長一短が表れてる印象です。

このあと、整面をして、モールドを彫り込めば、これまでの鉄巨神ガリアンのガレージキット以上のものになるのではないかと期待が膨らみます。
今回の鉄巨神は曲線主体なので、このプラの質やエッジ感と相性がいい方なのですが、平面基調のザブングルやギャリアとの相性はどうなのだろうか?と別の意味で興味が出てきました、このままでは夏休み中に開封し、組んでしまいそうです。(おっとっと、同梱の大河原ガリアンを忘れてた、、)

今回スーパーミニプラガリアンを組んでみて、今後のこのシリーズにワクワクが止まりませんね。今後もアッと驚くラインナップを期待します。