2020/03/01
展示会こそ解説が必要じゃない?
かのKeitaさんに「オークションで完成品の画像だけ貼って、それで改修箇所を理解しろって無理だよ」とコンコンと説教したことがあります。その後、KeitaさんはWebでの超丁寧な改造箇所や作品の解説手法を確立し、あっという間に抜かれてしまったのは皆様ご存知の通り。
これまでゆるかったWebでの解説が、雑誌のレベルに一気に近づき、僕を含め、その解説手法に影響された多くのフォロワーを生み出しましたね。今ではwebでの解説のスタンダードになっているのではないでしょうか。
雑誌の解説は言うまでもなく、Webでの解説のレベルも高くなってきた状況で、展示会の解説状況はどうだ?というのが今回の記事です。
今回のオラザク選手権の体験が非常に面白く、審査はプリントされた画像中心で行われ、幸いにも雑誌誌面で解説してもらい、新宿のヨドバシカメラで展示される機会に恵まれました。

同じものが「写真」「雑誌」「実物展示」の3つのパターンで第三者に見られることになったのです。そのなかで、誤解を恐れずに言うと「実物展示」にアピール面での物足りなさを感じました。
実物ならではの細かさや大きさから来る迫力は感じてもらえたものの、How to Build~がお手本になっていること、旧キットベースであることをはじめ、各部分で工夫したポイントは、僕のブログにお付き合いしていただいてる皆さまやホビージャパンの掲載号を読んでもらった皆さま以外の方々には伝わりません。そして、これって、模型展示会、全般的に言えるのではないかと思ったのです。
展示会には制作者も同じ空間にいることが多いので、展示物を解説してもらえることができますが、伝えきれるものではありませんし、時間も限られています。ブログなどで事前に制作記を発信していない本邦初公開の作品でしたらなおのことかと。
今回会場こそ違いますが、「松本城下町モデルコレクション」の期間内に近所の文教堂JOY B's Hobby 松本店のショーケースにてThe GUNDAMを展示してもらえることになりました。

非常にいい機会なので、兼ねてから考えていた実物展示の解説手法を、お試しで、ブログmat modeling serviceの号外として松本城下町モデルコレクション会場にて、「2月の松本で模型を楽しむ特別号The GUNDAMの見どころガイド」を希望者に配布してみることにしました。
いつもの手書きタッチで、The GUNDAMの見どころ10あまりのポイントをちまちま描いたものをA4紙1枚裏表に印刷したものです。内容は以下の通り、カラーでデータは作成しましたが、配布したプリントはモノクロです。


ここにもう少し解像度の高い画像があります >> Twitter
旧キット素組はこんな感じという比較できる画像や、松本城下町モデルコレクション会場から、文教堂JOY B's Hobby松本店のショーケースまでの地図を簡単に書いてあればより楽しいかなと思いまして。
これを見ながら展示物を見ると、制作者の見てほしいポイントを実物で裏表あらゆる角度からダイレクトに楽しんでもらえるというわけです。観光地の文化財や、美術館、博物館でよくやる手法ですが、模型の作品ではまだまだ限定的なのではないでしょうか。
展示会は音楽で言えばライブなんだからそんなのは必要ない!、、感じたままに!というのももっともですが、
本物を目にした迫力やライブ感は損ねず、Webや雑誌のように作者の見てほしいポイントや、裏話ももれなく楽しめる、もし作者が近くにいれば、質問もできる。それが読み物としても楽しければ最高だと思うんです。
そんふうに多重的、立体的に楽しんでもらえたら展示会の楽しみがより広がるのではないでしょうか。
今後はひょっとすると美術館、博物館のようにARグラスやスマホのAR機能を使って、、という展示が出てくるかもしれないと想像すると楽しくなってきますね。
当日は30枚くらい用意して持ち歩き、会場で知り合いになれたモデラーさん、知り合いのモデラーさんにお渡しして回りました。(もちろん主催者の許可は得てますよー)みなさん快く受け取っていただきました。
実際に今回のプリントがお役に立てたかどうかはわかりませんが、今後の展示のヒントはいくつか得ることができました。GBWCは勝ち進めば作品展示での審査になりますので、そこで生かせればと思います。
、、と色々理由をつけていますけど、こんなのが好きなだけなんですね。
子供の時に手書きで新聞を作って、本屋で当時高かったコピーサービスで印刷して、それを家の前の電柱に貼って、家族のどうでもいいプライバシーを公開していた、痛い子供です(笑)
そうそう、文教堂のThe GUNDAMは2020年3月20日に撤収予定です。