2015/08/15
高精度なディテールが簡単に
もう、道具として完成されてて、すごく綺麗。
今日はデバイダーのお話です(ディバイダー?ディバイダ? どうでもいいか)

デバイダーは簡単にディテールの精度が上がるツールなので強くお勧めしたい(大昔に「こじ開け」をはじめてHPで紹介したときもそんな気分でした。そのレベル。)
デバイダーというのは画像のようにコンパスの両端にニードルがついたもので、映画で船長や艦長なんかが、海図にあてて「敵は何時間後にこの海域に、、」なんて言いながらくりっくりっってやってるアレです。(←?)
これ実はディテールの左右の対称だしや、トレース、水平線のアタリに重宝します。
例えばガンダム系の胸の上のスジボリって目立つ部分なので、やった以上の効果はあるんですが、左右の対象がでてないと逆にすごく目立ってしまいます。そこでノギスで何ミリ、、って測りながら右につけたスジボリなどのディテールを左にトレース、、ってのもアリですが、これなら合わせてちょん、で距離を出して、そのまま先端のニードルで軽くあたりをつけることができます。それを数回繰り返せば胸の上に星座のようにポイントがトレースできますから、あとはポイントをタガネなりチゼルなり、デザインナイフなりで結べば出来上がり。
また、端面に沿わせてなぞれば、端面から任意の距離でオフセットされたラインを簡単に引くことができます

で、その上にコンパスのようにして等間隔のあたりをつければ、等間隔にマイナスモールドを掘ることも容易になります

赤いラインのように動かしてポイントを抑えていき、上下のポイントをタガネで結べば等間隔のマイナスモールドの出来上がり
上の画像は画像でもよくわかるように強めにあたりを取っていますが、実際はヤスリでひとこすりしたらなくなるくらいにしか傷(あたり)はつけません。ディテールとして生かす場合はいくらでも強くつけることができると思います。
、、という感じで、いままで計測による対称だし、オフセットラインのあたり、等間隔のあたりなどノギスでやっていたことが大体できちゃうし、ニードルのおかげでより小さい(けど確実な)あたりが取れ、あたりついでに強く引けばそのまま筋彫りにもなる(ニードルは研げば復活)ので、ノギスは本来の測る道具として使い、無理をさせなくても良くなりました
こっからは裏技ですが、実はラインチゼルの刃を先端につけることが出来るんです(ぼそ)

このように端面からオフセットしたラインを任意の幅で、角度が固定できるのでかなりきわどい、かなり隣接した平行なラインをスジボルことができます
僕はこの使い方もよくするので、ディテール工作の時にはニードルのまま使えるものとチゼルに換装したものの2セット欲しいと思っています。
(でも全てのデバイダーにあうかどうかは不明なので、もし購入しようと思ってる方は要確認でお願いします)
僕のデバイダーは学生時代に製図の授業で購入したのをまだ持ってるというシロモノですが、それで十分。
当時は一回も使わなかったのに、今こんなに重宝してるなんて、、
そうそう、もし使ってみたいという方にためにひとつ、
軸付近にダイヤルの付いていないものがありますが、小さな力で角度がすぐに変わってしまうので、ダイヤル付きを強くオススメします。というか上のような使い方をするなら角度が固定できるダイヤル付きでないと無理。
このエントリーの最後に、ここ数日間連続でアップしているノウハウって、実は結構関連しています
段付きフレームはダンモ以外に上記のチゼル版のデバイダーでスジぼったり
レッドポイントは貼りたい箇所のサイズをデバイダーでトレースしてレッドポイントの長さを調節したり
そんな感じですが、ここまで書いて、大風呂敷広げたのに、皆すでに使ってるんじゃないかという気がしてきた、、(汗)。
【追記1】
そういえばブチ穴の3点も正三角形を描くようにあたりをつければ正確にとれるよ。

【追記2】
こういうダイヤルの付いているものはスプリングコンパスと呼ぶそうです