影部分処理の話 その2 穴の表現


以前、装甲の裏などにエナメルのジャーマングレーを塗ると簡単に密度やシャープさがアップするというHow toを書きましたが、(おかげさまで、当ブログのHow toではトップの閲覧数です>>ココ)
今回はその続編「穴の表現」のHow toです。

どこに影色?
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今回は上記画像の緑の○部分のようにノズルやダクトの底面に影色を塗って穴が開いているように見え、密度やシャープさを上げてみようというお話。
小スケールの小さいノズルのさらにその底面に実際穴をあけるか、ディテールを入れるか、底面を影色で塗るかはお好みでしょうが、簡単な割に相当な効果があるので、もしちょっとでも引っかかるものがあったらやってみて。


前回のエナメル塗料の手法ではだめ?
ダメではないですが、難しいです。理由は↓のとおり。
(赤ラインは立体を示す補助線です)
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重要なのはノズルなどの底面「だけ」に色がのっていること。そうでないと、シャープな印象にはならず、穴にも見えません
ではどうするか?

その1油性サインペンを使う
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ほんと、えーー?という感じですが、使えます
油性サインペンの極細でノズル底面をくりくりって塗って、他の部分にフラットコートするときに一緒にコートすれば、多少のムラも気になりません。上のギラズールの緑丸部分のほとんどのノズル底面はサインペンです。
ただモールドが浅かったり、サインペンではうまく塗れなさそうな箇所がモモの横の2つ並んだ小さいモールドでした、そこはどうしたかというと、、(下に続く)

その2丸いシールを貼る
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穴の深さが少しでもあれば側面をガイドにサインペンを這わせればきれいに塗れますが、浅いモールドだと厳しいものがあります、丸く影色を置きたい場合は、黒い丸いシールを使います。
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この方法にちょうどいいのがハイキューパーツのセンサー用偏光シールで1mmから各径に丸くカッティングされたシールがありますが、それには反射や発色を上げるために黒いシールも付属しており、丸でカッティングされていますので、それを使います。黒のツヤありシールですがこれもフラットコートすれば違和感はなくなります
センサー用偏光シール >> ハイキューパーツ


その3極薄シールを貼る
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四角のノズルなど、丸以外の形状の凹部底面に影色を付ける場合は、上記サインペンでもいいのですが、比較的広い面が多いのでサインペンだとムラが気になるかもしれません、ウチではそんな部分にはハセガワの曲面追従シートのつや消し黒フィニッシュを狙いの形にカットして貼りこみます。これだと簡単に角もシャープにできますので、全体が締まりますよ。

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ノズルの底面以外にも、例えばスカート側面の四角い凹モールドの底面に四角くカットしたシートを貼ったりします
キットにその部分に貼るシールが付属してれば、それを型紙にカットすれば簡単ですね。そのひと手間をかけてもキットのシートを使うより質感は向上しますよ。
ハセガワの曲面追従シート >> Yodobashi

課題もあります
実はシールは黒ではやはりコントラストがきつすぎるため、ジャーマングレーをオーバーペイントして使うこともありますが、ジャーマングレーのサインペンは存在しないため、そこが課題ですね。その部分だけフラットコートの白カブリをあえて狙ったりもしましたが、いまいちなんです。
ハセガワの曲面追従シートのジャーマングレーもほしい!
*なぜ黒ではなくジャーマングレーがいいのかは前回の影色のエントリー参照のこと>>

今回のエントリーでもサインペンはすぐに試せると思うので、興味があれば!

関連エントリー
影部分処理の話その1>>
レッドポイントの作り方と貼り方の話(ハセガワの曲面追従シート)>>