空気感が出現する、マーキングへのオーバーコート。


いきなり一般的ではない書き出しであれなんですが、mat modeling service の画像は曇り空の屋外で撮ったような空気感が目標なので、大抵のキット付属のマーキングではコントラストが強過ぎます。
例えば下のMGνガンダムVer.Kaのフロントアーマーの特徴的なRAの文字ですが、キット付属のマーキングはダークグレーなので、下地の白(ガイアのホワイト)とはグレースケールの濃淡の差が激しく、そこがどうしても曇り空下の環境に見えず、ここはピーカンのカリフォルニア?となってしまいます。
ですのでそのような感じた時はもう一度ハンドピースを手に取り、ベース色でふわっとマーキングの上からオーバーコートをします、、と言うか今回のHow to はそれだけなんですが、、。

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ただ、このようなパーツはオーバーコートにちょっと工夫が必要です。RAマークの上のインテーク部分や、赤マーキングや、その他スミ入れ部分はオーバーコートしたくないのですが、ベース塗装後にRAマークだけ貼って、オーバーコートをするとなれば手間が大変です。
ですのでちょっとしたマスキングが必要になってきますが、そんな際マスキングテープでもいいのですが、僕は「指マスキング」で乗り越えちゃいますね。
塗装をかけたくないところを指(親指)でおさえて、ふわっとオーバーコートします。指の厚みと断面の丸形状で境目のないいい感じのマスキングになってくれます(指は多少汚れますけど)。みなやりますよね?指マスキング。

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同じくMGνガンダムVer.Kaのふくらはぎ部分のRAマークも白文字でコントラストが高すぎると感じたので、ベース色の紺色でふわっとオーバーコートしました。
曇り空下の空気感を出したいのが、大きな目的ですが、Ver.Kaということで特徴的な赤コーションマーキングを引き立てるという狙いもあります。
ただでさえカラーが多く使われているガンダム系のMSで今回は緑のサイコフレームもあり、Ver.Kaの赤マーキングもあり、引き立てる優先順位をつけないと全体的にカラーリングが喧嘩して大変なことになってしまうと感じたため、比較的大きなデカールには今回は引いてもらったというわけです。

Bya_09.pngバイアランの肩部分のマーキングも白デカールだったのですが、ベース色でオーバーコートしました。これは前述の「曇り空下の環境」と「多配色」に加え、1/144という小スケールという理由があり処理しました。

GFF以降、特にVer.Ka系MSにはくっきりコントラストのマーキングという一つの流れがありますが、この辺りはmat modeling service
ではこう考えているという一例として紹介します。

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一方でこのディスプレースタンドのように明らかに本体を引き立てるアイテムには、ベース色をオーバーコートしマーキングをなじませて本体周囲の空気感を乱さない処理をすることをお勧めします。

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その他にこのようなオンフレームのマーキングもその範疇かなと感じます。この部分は上に装甲をかぶせると全く見えなくなるけど、この無駄な手間が楽しいんですよね。

今回のHow toは作品完成後に全体的にまとまりがないなー、と感じた時にコントロールできる手法としても使えますよ。興味がありましたらぜひ!

ではではー!